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ポエマーの戯言

あゝ今日も何もしなかったなって
そんなことを思ってしまうのはいつからだっただろう。
東京の湿った風は俺の乾いた心を
潤すことはなく、さらに湿度を奪う。
溶けかけたアイスクリームが砂に混じり
今にも消えそうな先っぽの火の受け皿になる。
なぜ俺は気心の知れた生まれ育った土地を離れ
この生き地獄で暮らすのか。
それは夢があったから?
もう一度触れたい快楽があったから?
いや、違うな。
きっと俺は馬鹿だったのだろう。

生きていれば立ち上がっても沈む日もある。
そんなことがようやく分かったのが5年前。
この街に来てたくさんの人間を泣かせてきた。
安心しろ、もちろん女もだ。
俺は一体何をしに来たのか。
俺に何が出来るのか。

列車は動き出した。
またあの街へと。
さぁ、皆々様。
今夜もまた俺を許してくれ。

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