祖母・愛惜

ある日の午後。
リビングに柔らかな日差しが差し込んでいる。
ふと祖母のことを思い出した。

＊

祖母が私を見つめる。
まなざしが愛情に満ちている。
私の心をあたたかく包んでいる。

祖母が私の顔を覗き込む。
「お母さんに　本当に似ているね」
私の心に深い愛が伝わってくる。

祖母は思い出している、娘を、私を通して。
母は祖母の一人娘、
祖母は私の背中に手を伸ばす。
伸ばした手が優しく鳴る。
温かい手が、背中から伝わってくる。

時が経過していく。

祖母の思いが母の姿に重ねあう。
祖母の愛情に包まれ、母の愛情に包まれている。
祖母の手の温かさが沁み、
母のまなざしの優しさが沁みる。

＊

今も、あの優しい視線を思い出す。
母に似たまなざしで。
愛する人々の存在が、私を支えている。
祖母の愛、母の愛、
私の中で永遠に生き続ける。