LETSクリアシステム手帳。
すごく正直な話をすると、「ビニールの手帳に1万円超えかァ……」と、一番始めにLETSのシステム手帳を見かけたときに感じていた。
もちろん、ビニールだけではなく革が要所要所に使われていて、とてもこだわって作られたシステム手帳なのはわかる。いつか、「クラウドファウンディングで手帳が新しく販売されるよ」と話をどこかで聞いたときにも、そのわくわく感につられて、気になって見に行ったのを覚えている。
たくさんのLETSクリアシステム手帳の使用感レビューをちょろちょろと見ながら、私はPLAZAのクリアのシステム手帳に出会うことになる。本体価格は2000円程度。1年以上経った今も、現役で活躍してくれている。「お値段相当」という雰囲気の薄めのほにゃっとしたビニールのみで作られたシステム手帳。でも、私は表紙のデザインペーパーを目立たせたかったから、それでも良かった。大満足でその2000円の手帳を使っていて、特に過不足を感じていなかった。
でも。
ericさんのInstagramをフォローしている皆さんなら、2023年12月半ばにきっと激震が走ったことだろう。もちろん、私もその中のひとり。
「ちょっと気になる……」とずっと薄目で見つめていたLETSクリアシステム手帳に、ericさんの可愛らしいイラストが施された手帳が販売されるという投稿だった。
手帳系YouTuberと言っても、やみくもに手帳はお迎えしたくはないなと思っている。やみくもにお迎えしたとして、使いきれなかったとき、手帳に申し訳ない気持ちになるからだ。そんな思いはあるけれど、手帳を購入したときの高揚感や新しい手帳を手にしたときのテンションの上がりようと言ったら、他では味わえないものなのだ。
だから、新しい手帳を迎えるときには、本当に迷いに迷ってもんもんと考え続ける日々が続くわけだけど、このericさんの手帳は違った。
デザインを一目見て「買おう」と即決だった。
以前のトラベラーズノートの記事を書いたときにも、同じ言葉を言っていた気がするけれど、「買わない理由はない」と心から思った。
2023年の12月から2月まで、私は毎日ericさんのInstagramをチェックするのが日課になっていた。いつ、発売予告がやって来るかわからなかったからだ。ここまで、長い期間販売を心待ちにして、毎日待ちわびていたのは、この手帳が初めての経験だったと思う。
いよいよ2月半ばに販売予告が投稿され、2日後くらいに販売されていたと思う。販売時間の20時、私はパピアブラッツさんで10分前からじりじりと待機していた。パソコンの時計が「20:00」に切り替わったと同時に購入ページにログインし「購入する」をぽちり!としていた。ちなみに、バイブルサイズは17,600円、ミニ6は15,400円。
そして、ericさん×LETSクリアシステム手帳は手元にやってきた。ぴかぴかの箱に、ericさんの可愛らしいイラストがデザインされていて、それだけでも悶絶してしまう。箱を開けたときの感動と言ったら……。
カラーは紺色と黒色の2色があったが、大好きなカラーでericさんらしいなと思った紺色を迷わず選んでいた。サイズもバイブルとミニ6の2種類から選べたが、私は紙活もちょびっとは楽しめる手帳にしたいと思い、バイブルを選んでいた。
紺色できりりと引き締められた革色に、ericさんのふんわりやさしいイラスト。もう、目にしているだけでも白米が進みそうなデザインだなと、初めて目にしたときに思っていた。
いつかのericさんがメインビジュアルを務められた紙博のトークショーで、ericさんは「線にわざとゆらぎが出るようにしているんです」と話されていた。その方がイラストに味が加わるのだと。
それを伺ってから、イラストの細かな線のゆらぎを見るのも楽しくなった。たしかに、まっすぐの線だと少し落ち着いた印象になりそうなものだけれど、微細なゆらぎが加わっていると、そのデザインにあったかさとか人間らしさとかが見えてくるような気もする。もちろん、この手帳のイラストにもごくわずかなゆらぎが表現されていた。
今、表を飾っているのは、動画内でもご紹介したマロンクリームちゃんの手作りバインダーだ。この日の開封のために5種類のバインダーを用意していたが、想像していた以上にericさん×マロンクリームちゃんの化学反応が爆発的に可愛らしかったのだ。(使用しているのは、お気に入りのRicotta papersさんのロリポップ柄ペーパー)
中身はシール帳・素材入れ・視聴者さんや友人から頂いた情報を書き留めるための手帳として、楽しく使用している。
本体価格が10000円を超える理由は、使い始めてからようやくわかったような気がする。ここまで剛健で厚いビニール素材は本当に作るのが大変だろうなと感じるのだ。ちなみに、透明のPVCビニール素材はなんと厚みが1.5mmもある。ビニールなのに、持ち心地が「とてもがっしり」しているのだ。その「がっしり感」は、ヘルツの手帳にも少し似ているなと感じている。
私は、ビニールに擦れが入ってしまうのが悲しいので、まだまだこのシステム手帳は自宅で使う専用の「箱入り娘」になっている。でも、自宅のなかでは小脇に抱えて移動したりしているので、実質一緒にお散歩するような気分は味わえている。
LETSクリアシステム手帳の購入を迷っている方へ向けてお伝えしたいのは、「お気に入りのデザインやカラーが出たら、お迎えの良いタイミングなのかもしれない」ということだ。これからまた、作家さんとコラボするかはわからないが、少し前に販売されていたナガサワ文具センターさんとコラボされた桜色のLETSシステム手帳もとても可愛らしいなと感じていた。ターコイズカラーも草餅のようなふんわり柔らかなグリーンで、とても好きだ。
「ずっと革の手帳を使っているよ」という人も、「綴じ手帳しか使ったことがないよ」という人も、LETSクリアシステム手帳を手にしたら、手帳の新しい自由な楽しみ方にハマってしまうと思う。
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