
【IVRy入社エントリ】 ミッドライフなエンジニアの、変わりゆく"Work is Fun"
はじめに
初めまして、2024年12月にIVRyに入社した、竹原です。社員番号は171です。スタートアップやメガベンチャーでモバイルアプリのリードやエンジニアリングマネージャーをやっておりました。IVRyではモバイルを軸足に、ソフトウェアエンジニアとしてお仕事をします。神奈川県出身で、海沿いで育ちました。サウナと猫、辛いものが好きです!
"Work is Fun" とは
IVRyのバリューである"Work is Fun"。人生は悪い意味で仕事に左右されてしまう局面が少なからずあります。自分自身、キャリアの中で、この価値観が変化しながらもぼんやりと存在し続けています。ここでは、これまでの経験を振り返りつつ、"Work is Fun"が私にとってどう変遷してきたか、そしてIVRyでどのような挑戦をしていきたいのか、キャリア中盤を迎えた悩めるエンジニアの視点でお話しします。

これまで
1社目: 音楽業界
新卒では、コンサートプロモーターという少し珍しい仕事をしていました。音楽が好きで、音楽ライブやコンサートの主催をしたりする会社に入社し、コンサートの企画や運営管理をしていました。この時点で、自分の中の "Work is Fun" は好きなことを仕事にすることと信じて疑っていませんでした。 根拠のない自信を持って入社したものの、理想と現実のギャップに打ちひしがれてしまったのをよく覚えています。
また、山のような領収書や、内容の全くわからない鳴り止まぬ電話番など、直近のfreeeやIVRyといったキャリアにも繋がる原体験はこの辺にもあったなと思います。ハードに肉体労働や深夜残業をこなしても、心身が削れていき、成長実感を得られず、気づけば "Work is Hard" な心理状態になっていました。一方で、自分が何もできないのでこういった状況から抜け出すこともできないと痛感もしており、「社会において必要とされるスキルを身に付けたい」と強く思い始めました。
大変な分達成感もある仕事で思い出もあります。真夏の日比谷野外音楽堂などは最高の雰囲気で、今でもたまに訪れる忘れられない場所です。
2社目: NIJIBOX Co., Ltd.
上記の挫折を経て、少し塞ぎ込んだ時期もあったのですが、人生このままじゃやばいぞとなり、短期集中でプログラムを学ぶ事に。
その後奇跡的にリクルートの子会社であるNIJIBOXに未経験で拾ってもらい、AndroidやWebの受託開発を2年くらい、暖かい会社で、伸び伸び働いていました。また、客先でアジャイルコーチに出会い、チームを魔法のように変えた姿を見て、認定スクラムマスターの資格なども取得。
この辺からエンジニアリングだけでなく、アジャイル開発や、組織開発のような部分にも興味を持ち始めます。この時点では、初めてのモバイルアプリ開発の技術やアジャイルの知識を吸収し、自分を成長させることが "Work is Fun" で、少し自分の中で仕事に対しての価値観を捉え直したタイミングでした。
3社目: Timers.inc
元々2年くらい働いてステップアップすることは心に決めており、クライアントワークではなく、当事者意識をより強く持ち、事業会社で働いてみたいという思いから家族向けのサービスを展開するスタートアップに転職しました。家族アプリFammのAndroidアプリ、年賀状アプリの新規開発、ましかくプリントアプリのFlutterでの新規開発など、小さめのアプリのリードや業務委託メンバーのマネジメントなど。居心地も良く刺激も途切れなかったため、気づけば4年くらい働いていました。
この時はがむしゃらに議論したり、自律的な仲間とプロダクトを新規事業をつくりあげることが "Work is Fun" でした。
4社目: freee.K.K
キャリアを見つめ直した際に、自分はスタートアップや小さい規模の会社でしか働いたことないな、荒削りに前に進めていく事はやってきたけど、体系的に多くの人数を巻き込みながら仕事をした事はない。というある種コンプレックスがありました。また、マネジメントの道を歩んでみたい、という思いも重なり、メガベンチャー×マネジメント なキャリアパスという軸で転職活動をしていました。
その後、縁あってfreeeに入社しました。モバイル会計アプリのiOS/Androidアプリのエンジニアリングマネージャーとして、5~6人のチームのマネジメントを行っていました。SaaSにおけるモバイルアプリは、重要なポジションではありつつ、開発コストが高いので会社としても優先度調整の難しい領域で、マネジメント中心にいろいろ挑戦させてもらえました。
スケールした組織の複雑に絡み合った課題に対して、何をしたらメンバーが幸せに働けるようになるか、組織が円滑に回るか、そういった事に対する打ち手を考えることが楽しく、この時の "Work is Fun" は、周りのWork is Funのために、思考を巡らせること、でした。
転職を考えた2つの理由
まず転職を考えたきっかけとしては、仕事の幅を広げつつ、楽しくやってきた中、気づけば30代を迎え、以下の2点で、エンジニアとして自分の中で何となく引っ掛かっていたといいますか、向き直るポイントがありました。
自分は社会に対して何がしたいのか
1社目をドロップアウトしてからは、食いっぱぐれたくない、そのためにいかに自分の仕事の幅を広げられるかみたいな、自分矢印の生存戦略偏重でキャリアを進んできた感覚がありました。ふと、いつまでそんな自分矢印のキャリアを描いていくのか?その時々で自分の仕事の幅を広げるために、タイミングの合う会社を転々としていくのか?その末に、最後に残るものはなんだ?といった禅問答をするようになりました。
また、組織課題についていろいろ考えたり、課題解決はしてきたけど、事業面でのコミットが今まで高く持てていないなという感覚もありました。もっと自分が社会に対して提供したい価値、解決したい課題って何なんだろう、そこの矢印が合う会社で、事業ひいては課題に向き合って長く働きたいな…のような事を感じ始めていました。
より良いマネジメントをするため、また現場に
自分は最終的には開発組織に責任を持てるような仕事がしたいと思っています。なので、freeeでエンジニアリングマネージャーとしてキャリアを積んでいく選択肢ももちろんありました。
ただ、その一方で、モバイルアプリのマネージをしていて、今の自分の技術の幅、深さではマネジメントも頭打ちだなと感じるようになっていました。モバイルのチームはWebの世界と分断しがちみたいな課題もあったり、まだまだ現場経験を積んで、周辺技術中心にもっと他の領域にも染み出して守備範囲を広げたい、その方がまたマネジメントをする際にレバレッジが効くであろうと考えるようになりました。また、モバイルアプリ開発のコストの高さに対して、Flutterという技術に可能性を感じていて、もっと深めたいなという気持ちはずっと心にありました。
IVRyとの出会い
そんな心持ちで転職活動中、色々な会社さんから話を聞く中で、エージェントから「Cookpadの元CTOなどが参画した、急成長している電話関連の会社がある」と紹介されました。当初は、電話で何するんだろう?くらいの感覚でした。しかし、堀田さん(@yuri_yrvi)とのカジュアル面談を通じて、現在のアーキテクチャや、コアにはLLMが活用されており、電話以外にも広がる可能性を感じましたし、コミュニケーションにおける課題解決というポイントに惹かれていました。
「これは面白そうだ」と感じて面接を受けたところ、10分後には通過連絡があり、そのスピード感にも驚かされました。選考を進める中で、代表の奥西さんのビジョナリーな考え方やユーモアのある飄々とした雰囲気に魅了されると同時に、IVRyのプロダクトが電話だけでなく法人コミュニケーション全体を再定義し、データ活用によって大きなインパクトを生み出す可能性に惹かれていきました。
また、IVRyが取り組む課題感は、仕事が辛いと感じてしまう構造そのものを変えるものであり、自身が身の回りから解決したいと思っていたテーマと一致していました。ブログやSNSを読み込む中で、この課題へのアプローチや"Work is Fun"というテーマが私の価値観に非常にフィットしていると確信し、入社を決意しました。
また、急成長中の組織ならではの課題や採用基準が、視座高く丁寧に議論されている点にも大きな魅力を感じました。こうした議論を通じて、会社の成長を間近で体感しながら、自分自身も組織の成長やそれに伴う課題を肌で学んでいける環境があると確信したことも、入社を決めた理由の一つです。
実際働いてみて
スタートアップなので、大体は気合いで食らいついていく覚悟で、少々ビビりながら入社しましたが、オンボーディングプログラムやドキュメント、ワークフローが既に非常に整備されており、驚きました。
IVRyは電話のプロダクトで、モバイルアプリを通し、スマートフォンの役割をどんどん再定義していけるような面白いフェーズだなと思っています。モバイルアプリの開発者として、Flutterで統一感のあるUI/UXを実現し、電話は通話品質などを意識しながら、ネイティブなコードまで触れるので、幅広くチャレンジングな課題があります。電話としてのスマートフォンの役割について考えていけるので、とても面白いタイミングだと思います。
余談ですが、働いている人たちは、オン、オフがしっかりしていて、オンの時はしっかり働き、オフではしっかり時間を楽しみ、ユーモアを忘れない雰囲気があって、1日に何度かSlackを見ながら笑いを堪えているタイミングがあります。
最後に
IVRyの現在のモバイルアプリは、電話としてのスマートフォンの役割をこれからどんどん再定義していけるようなとても面白いフェーズで、新しいやるべきこと、課題は山積みですし、周辺技術もIVRyでしか学べないようなものがたくさんあります!
現在のエンジニア組織に関しては、堀田さんの記事が非常にリアルですので、ぜひご覧ください。
これからIVRyで、エンジニアリング / 組織 / 事業のバランスを取りながらプロダクト開発に向き合い、自分の中の"Work is Fun"をアップデートしながら成長できたらいいなと思っています。
ご興味持っていただける方は、カジュアル面談などお気軽にお問い合わせください!ぜひ一緒にこの挑戦を楽しみましょう!