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ナメクジ

竹下力
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ナメクジが彼女の体を這っていく。
乳房や陰毛をかき分けて自堕落な十字架に晒される。
殺伐として自殺者は燃えないものだ。

彼女はうめき声をあげる。罰の果実を齧ったな。

それ自体が罪であり、悲劇であるのなら。
僕は首吊り死刑によってナメクジになった。

僕は不思議に思う。あの宗教裁判の夜にあなたが密告した。
陪審員が押し入り割れた窓ガラスが向き合う割れた窓ガラスが何を思っているのかを。
そこに差し込む太陽の光に燃え盛り嫉妬するほど乳房を弄り吸う。

僕は変質しない。
なぜならナメクジのままだからだ。
OH, YEAH.
僕はナメクジだ。生き続けてやる。
僕を痛ぶり続けろ。

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