奥入瀬サミットとリフレーミング

今年の奥入瀬サミットが終わりました。

奥入瀬サミットは2012年に青森県が
女性人材育成のために始めたイベントで、

当初は3年ぐらいで終わる予定だったそうです。

それが、わたしが3年目に
講師で呼んでもらったときに、

「え～、もうやめるの？人材育成って、
それも女性活躍が遅れている青森県で、

ちょこっと3年ぐらいやって、もう充分と言えるの？

わたしも来年はスタッフとして協力するから、
県ももう少し頑張って続けていただけませんか？」

と来賓でいらした知事に食い下がったので、

知事はその場で、「じゃ、来年もやるぞ～！」
と宣言してくれて、続くことに・・

でも、やはりお役所仕事は、
担当の人たちにもくっきりと表れており、

詳しいシナリオやタイムテーブルは作ってくるのですが、

肝心の「奥入瀬サミットは何にとりくみ、
どうやってそれを深めていくのか」を考えていない。

わたしは、何度も県庁の担当者にむかって

「そんな後ろ向きな考え方で取り組むくらいなら、
もうあなたはサミットに来なくてもいいわ！」
と叫んだことを覚えています。

（自分が主催したわけでもないのに、なんと不遜な・・
お偉い県庁の役人さんに、よくも怒鳴ったものです）

でも、じゃやめると言った人はおらず、
最後まで食いついてきていただきました。

そして奥入瀬サミットは
2018年ごろから民間移行に。

つまり、6年間は県の事業としてやっていただき、

7年目からは民間の有志の女性たちが主体となって
「奥入瀬サミットの会」としてはじめ、

でも県も手伝ってくれて、徐々に自立してきたわけです。

そして今では、デーリー東北社という
八戸市の地元新聞社が事務局をおいてくれ、

社員さんたちが自発的に手伝ってくれ

（手伝ってくれた方たちは、今は社長になり、
取締役になり、部長になり・・皆さん出世しています。）

わたしは一応会長だけど、副会長は青森県教育長になり、
会社の支社長から取締役になり、委員も県会議員になりと、

皆さま素晴らしい出世ぶりです。

これって、奥入瀬サミットに参加した人たちが、

どんどんリフレーミングして
人生を変えていっているというお手本です！

そう、リフレーミング（人生や自分を見るワクを変えること）が
奥入瀬サミットの2021年から継続しているテーマですが、

「奥入瀬サミットに来た人は、
ほんとうに生まれ変わったかのように
別の人生、進化した自分をひらいている！」のです。

今年のメインゲスト、
女優の高橋惠子さんも、そうです。

彼女は、もちろんすでにとても有名な方だし、
美しいし、俳優としての力も経験もある。

でも、彼女をつれて雨の奥入瀬渓流
（それもかなりの雨量だったので、
流れはごうごうと音をたて、雨粒はボトボトボトと
傘をたたいていました。）に降り立った時、

彼女はじっと水面をながめ、何かを感じているようでした。

そして、講演の時に、

彼女の生い立ちや障害児だったお兄さんのこと、
お兄さんの生の意味を考えながら生きてきたこと、

苦しいときにもお兄さんに比べて
ちゃんと歩けて話せる自分をありがたいと思ってのりこえてきた、

というお話をしてくださいました。

そして、彼女はこれまでずっと晴れ女できて、

どんなに天候が悪いときにも、
彼女の撮影のときだけ晴れるのだそうです。

そういえば、
オールインザプレイングという本を書いた
シャーリーマクレーン
（女優さんですがとても不思議な力があったようです）も、

マチュピチュで撮影のときにひどい雨だったのに、
一時間だけ晴れて撮影をし、撮影が終わったとたんに
ドカッと降り出したという話が書いてありました。

女優さんって、そういう
巫女さんのような役割をしているのかもしれませんね。　

かくいう私もこれまではひどい晴れ女。

旅先ではいつもピーカンなので暑すぎて困るのですが、
今回は雨。雨、雨、雨。

高橋さんは

「これは恵みの雨です。すべてを洗い流して、
リフレーミングして生まれ変わるための雨だと思います。」
と話されました。

みな、その通りという表情で聞いていました。

さて。わたしもリフレーミング。
参加したみなも、それぞれリフレーミング。

最後に何人かは、
「わたしのこれからの人生に向けての宣言」をしてくれて、

来年その後の報告をする約束をし、里に下りていきました。

わたしの1年後はどうなっているかな？

能登に大雨と河川の氾濫を引き起こした今回の雨は、
奥入瀬渓流でも生やさしいものではありませんでした。

でも、何かを洗い流し、生まれ変わらせるために、
わたしたちに天がくれた恵みだったようにも思います。

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