ちいさな世界は無限の宇宙
若い時は何もわからないまま「売れたい、認められたい、金を稼ぎたい」と思っていた。時たま大人に「どうして売れたいの?」と言われたとき、明確な答えは言えなかった。今思えば、自分の価値を自分で認められなくて、人からの評価が無いと到底生きていけないような不安とさみしさが全てのルーツだったように思う。
今の私は、けして大きくはない世界で、大きくはないお金を回しながら、好きな人たちと楽しく生きている。当たり前に助けられ、助けて、心ありきの、半分は物々交換みたいな世界。それは現状ビッグビジネスとは程遠く、世界の経済を担う人たちからしたらあってもなくてもいいほど小さな世界だと思う。
でもその小さな世界の中に、無限の宇宙があることを私は知っている。クリエイティブで、楽しくて、関わる人がおおむね幸せで、生きていることが嬉しくなるようなお仕事や遊びを仲間たちと生み出している。その内容はいつも、私のお腹の底が完璧に信頼できるもので、滅多に断言をしない私が「絶対に大丈夫!」と思えるくらいにタフで、優しく、きれいだ。社会的に強くなくても、根っこが強い。それらの仕事はお金や時代の流れで簡単には崩れないものだから。
私が一番好きなクリエイターは宮崎駿さんなのだけど、彼がどこかで言っていた「会社でもなんでも大きくしすぎたら駄目になる。」という言葉をいつも思い返す。私はマクドナルドが大好きだけど、自分がやろうとは思わないしできない。大きくしても駄目にしない、駄目だと思わない考え方があることも知ってる。でも、私は細胞の隅々までを共有できるような仕事がしたいので、大きくするのは限界があるだろう。
だけどそう思う自分を「夢を諦めた」みたいには言わないし、感じない。むしろ本質的に近づいているように感じる。きっと人間ひとりひとりの中にある心こそが無限の宇宙そのもので、ミクロはマクロに、マクロもミクロに、それらは裏と表みたいに、たどりつく真実という面に置いて結局繋がってしまう気がしているから。だから大きなものも愛しているし、それらと私は繋がっていて、やり方や経路が違うだけで真実を探究したい気持ちは同じでしょ?と思っている。
あなたの中にある心そのものが無限の可能性で宇宙そのものなんだよって、私自身にも、他の誰かにも届けたいなって思いながら、午前中に使いすぎた脳みそを癒すように雨の昼間に寝転んで文字を打っている。読んでくれて、ありがとう!
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