万年ダイエットをやめた話
最近色んなことをやめてみている私です。大枠それは「めちゃくちゃ考えに考え行動しまくった結果、何もしないを選ぶ」ことで、同時に何かの始まりでもあったりします。
「ダイエット」を意識してもう10何年経ったのだろう。その間私は常に新しいダイエット情報に飛びついては痩せてまたリバウンドし、を繰り返しながら、「食べたいものを食べることへの罪悪感」を引きずりながら生きていたのだ。今思うとなんとバカげていることだろうか、しかしその時の私なりにとても一生懸命だったのでその自分も否定はしない。
まずはこの数年の私の経過を簡単にお話しすると、やはり炭水化物抜きダイエットは一時的に簡単に体重が落ちると体感したので、普段は炭水化物抜きか超少なめを心がけ、たまに断食なども行い、リングフィットアドベンチャー(これは肩こり対策や歌う体力の維持のため今も週2〜3回で継続中)をほぼ毎日20分ほどやっていた。
最初の頃は炭水化物抜きで数ヶ月で大体5キロは落とせていた。しかし正月などに一年の仕事がひと段落すると気の緩みから体重が増え、また2月頃から炭水化物抜き開始、の繰り返しをしていた。
すると恐ろしいことに、加齢も手伝って年々炭水化物を抜いても以前ほど体重が落ちなくなってきた。あげくなんとなくいつも胃の調子が悪く、逆流性食道炎気味にもなってきた。ロカボダイエットは基本味が濃くなりがちなので酒量は減らせず、「なんかもうこんなに外食やらなんやらで炭水化物我慢して運動までしてるのになんで痩せないの?!」と、自分のことが大嫌いになってしまった。
そんな中、ふと思った。
「一度しかない人生を、これから一生"ダイエットしなきゃ""炭水化物は大好きだけど食べちゃダメ"な自分と生きていくのか?本当にそれでいいのか?それが私の幸せなのか?それを一生続けられるのか?」
散々考えた結果、「その時体が食べたいものを食べる、たまに報酬として脳が食べたいものも食べる、運動は一生ゆるく継続する」に落ちついた。
ロカボの大きな落とし穴として、「カロリーは気にしない」というルールを過大解釈することにより、例えばその時体はシンプルにおにぎりと味噌汁を欲していたのに、「それは炭水化物だからダメ、サラダと肉とチーズにします」と、自分の体の声を無視することにより本来体が欲してるものが分からなくなってしまい、ついでに当然脂質や塩分の取りすぎにも繋がり、水分が抜けることにより一時的に体重は落ちても炭水化物を少量摂るだけでリバウンドする体に仕上がっていく、というのが私の体感。
「ごたくはいいからそんでその後お前はどうしたのか、そしてどうなったのか」をお話しすると、数ヶ月間ふつうに炭水化物を食べたい分だけ食べ、体が何を欲しがってるかを毎回問いかけ、必要なぶんだけを食べるようにした結果、なんと体重は増えも減りもしなかった。酒量は不思議と前より減った。胃の調子は絶好調だけど、油ものより野菜や味噌やごはんを食べたいと思うときが増え、時たま脳みそが「ハンバーガー食わせろ!」と暴れるときは素直に食べている。
要は、めちゃくちゃ頑張ってストレス溜めていたとき vs なんもしてないとき=体重は変わらないけど体調は明らかに良くなった。
おいしいと思えないサラダチキンをかじって無理やり空腹を満たすのをやめ、おにぎりを美味しく幸せに噛み締めて食べる。オートミールは使い方次第では美味しく便利、かつお通じが抜群に良くなるので食べすぎた翌日やごはんが無い時にお粥などにして頂く。ハンバーガーは大好きだけどポテトはそこまで欲してないときはバーガーだけ食べ、癖でポテトを頼まない。旅館のお食事が多くても胃の調子は良いのでその時は張り切って食べ、翌日野菜たっぷりの汁物などで体を整える。酒は美味しいなと感じる分だけ飲み、要らないのに煽るように飲まない。お寿司はもともとシャリ小さめが好きなのでシャリ小で、大好きなお味噌汁と頂く。ロカボと書いてある商品につられない。ダイエットという文字に飛びつかない。自分の体が完璧でなくとも、自分の可愛いところを毎日褒めてやる。
何より全ての食事の際、「この食べ物が私を作る」ことを忘れずに、ちゃんと選び、きちんと美味しく頂く。
この選択を思い切ってしたことにより、私の人生の幸福度はまた上がった。結果どの写真を見てもなんだか自分が素敵に思える。下半身はむっちりしていても、笑顔が素敵だからそっちが勝つな!と思っている。
ダイエットをやめたからと言って、健康や可愛さを手放したわけじゃない。むしろ健康と可愛さを大事にした結果、万年ダイエットから抜け出せたのだと思う。
ダイエット業界は正解不正解が常に争い続けている。炭水化物抜きがベスト vs 炭水化物を食べても太らない、運動しないと痩せない vs ダイエットに運動は必要ない、など枚挙にいとまがない。その中から自分にピッタリくるものを見つけられた人はとても幸運だし、それにより痩せて自分が好きになれた人のことを本当に尊敬している。偉すぎる。私には出来なかったから。
でも、私は今の私が大好きだ。健康ではいたいから、そのために毎日ちゃんと「君は何が食べたいの?」と体に聞くことだけは続けたいし、そんな風に「食べたいものを選択できる」という現状のとんでもないありがたみを忘れることなく、毎食を感謝しながら美味しく頂いていきたい。
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