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睡眠薬をやめて好転した話

初めて睡眠薬を飲んだのは2020年の秋ごろだったと思う。私は閉鎖病棟に入院しており、その中で「隔離」と呼ばれる措置を受けていた。具体的には、保護室と呼ばれる簡素な小部屋で過ごしていた。

そこではかなりのストレスがかかる。スマホは勿論、本や音楽プレイヤーも持ち込むことができないため、刺激が何もない。

私は保護室で過ごした数日目に眠れなくなった。ナースコールを押し、眠れないと訴えると、すぐに看護師が来て睡眠薬のブロチゾラムを持ってきた。”ブロ”チゾラムという名前は臭素系っぽいなと思ったし、保護室を出た後に調べてみると実際にそうだった。それを飲むと数分後に猛烈な眠気が来て、気がつくと朝になっていた。


それ以来、退院した後も漫然と睡眠薬を処方され続けた。約半年後には、もう睡眠薬なしでは眠れなくなっていた。ブロチゾラム(レンドルミン)、サイレース、ルネスタ、アモバン、デエビゴ、ベルソムラ、マイスリー、今考えると日本で現在出回っている睡眠薬はほぼ全て飲んだのではないかと思う。

2024年の7月に、その時処方されていたブロチゾラム20錠を一気に全て飲んでしまった。所謂ODである。一応断っておくがこれは自◯目的ではない。


…薬が抜け切ってから、当たり前だがもう睡眠薬が一錠もないことに気づく。約2日間、地獄の離脱症状に苦しんだ。具体的には不眠やイライラ、不安、頭痛が酷かった。ブロチゾラムはベンゾジアゼピン系の薬なので、突然断薬すればかなりの離脱症状に襲われる。

しかし、それを乗り切ってから、ブロチゾラムを飲まずに眠れるようになった。

断薬から約2週間経ってから、睡眠の質が良くなっていること、集中力や勉強の定着力が明らかに向上していることに気づいた。
多分睡眠薬を飲むことはもう一生ないだろう。約3年半の間飲み続けた睡眠薬をやめたことによる好転反応は、思わぬ形で現れた。

注:この記事を読んだからといって睡眠薬等を自己判断で断薬することはあまりすすめない。離脱症状による苦痛は極めて深甚であり、やむを得ない場合を除き断薬には医師の監督が必須であろう。

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