幻覚作用を期待してバナナの皮を食べた話
中学2年生位の頃、理由がよくわからないのだが幻覚剤というものに大変興味があった。
その頃私は自分の端末は持っておらず、「家族共用のPC」「テレビについていたブラウザ」でたまにネットを見ていた。
ある日、バナナの皮には幻覚成分が含まれていて、LSDに似たトリップをもたらすらしい、ということを知った。ネットだけでなく、とある本にも同様のことが記載されていた。
2018年8月、家に都合よくバナナがあったので黄色い皮を食べてみた。そのままだと非常に不味いので、ヨーグルトと一緒に食した。
食べてから暫くして、TVを見てみた。
映像が液晶の外にまで飛び出して広がっていっているように見えた。光の筋が揺らめいており、美しい。
効いてきたのだと嬉しくなった。
後日、「バナナの皮が幻覚剤になる」のは都市伝説であるということが判明した。
非常に落胆したものである。
しかし、あの時の光の広がり具合はどう考えても正常ではなかったように思う。
考えられる原因は二つある。
まず一つ目、それを試した時は深夜であり疲労と眠気があった、ということである。
二つ目は、「プラシーボ効果」だ。思い込み・暗示によって薬などが効能を示すことがある。例えばノンアルコールの飲料でも、これで酔うと自分に言い聞かせればアルコールを摂取したのと同様の状態になるという。
何れにせよ、バナナの皮そのものは食べるのには向いていない筈である。しかしあの時、皮に火をつけて煙を吸ったりしていなくて良かったと思う。
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