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精神・発達障害が原因で仕事をクビになりました

私は以前、エンジニアとして就職したと書いた。しかし「エンジニアにも豊富なコミュニケーションスキルが求められる」とのことで、まずは1年間コールセンターに派遣されることになっていたのである。

ITエンジニアというと一人で黙々とPC作業をしているイメージを持つ方も多いだろうが、実際のところはクライアントと会ったりすることも頻繁にある。豊富なコミュニケーションスキルが求められる、というのはそういうことである。


「マジかよ大丈夫なのか」というのが、最初にコールセンターに派遣されると聞いた時の感想だった。私はASD持ちであり、基本的に接客には向いていない。またこれは信憑性が若干薄いが、MBTI診断の観点からも、コールセンターのオペレーターという職業は私には決定的に向いていない。


しかし時は経ち、派遣先であるコールセンターの面接に行き、受かったのである。受かった時は素直に嬉しかった。研修が始まった。


研修1日目 特に問題なし
研修2日目 特に問題なし
研修3日目 突然嫌なことを思い出し業務中泣き出す
研修4日目 昼休憩中に友人にLINEでブロックされていることに気づき、午後の業務中に泣く
研修5日目 昼休憩中にタバコを吸いすぎ、午後の業務中にトイレで吐く
研修6日目 ミスをした際に、自分に向かって咄嗟に「死ね」と呟いてしまう

まあ研修はこんな感じであった。
派遣先のコールセンターは私の精神障害(ASD、ADHD、躁鬱)について知らないため、大変不審に思われたと思う。
突然嫌なことを思い出して泣いたりするのは、ASD、ADHD的な特性である。また、咄嗟に「死ね」などと暴言が出てしまうのもそのような特性に当てはまるだろう。


6日目、退勤後に派遣元の会社の副社長から「重要かつ至急のお話がありますので明日本社に来てください」とLINEが来た。持病についての話らしく、私は大変不安になった。


そして今日派遣元の会社で副社長と話があったのだが、平たく言うと「もうコールセンターでの仕事は難しい」とのことであった。私は多少ショックを受けたため、その後副社長が暫く席を外している間にトイレに立ち、リスパダール(抗精神病薬)の液剤を飲み込んだ。


エンジニアになるまでの間は作業系の仕事をするらしい。今まで散々作業のアルバイトをしてきたため、正直コールセンターよりずっと良いと思った。前述したように私は恐らくコールセンターには全く向いていない。向いていない仕事を無理に続けたら、躁鬱が悪化したり、適応障害の状態に陥ったりする可能性があるだろう。


6日間研修を受けたが、それが無駄だったとは全く思わない。「かしこまりました」「左様でございますか」などのビジネス敬語を叩き込まれたため大変勉強になった。

唯一残念だと思うのは、一緒に喫煙所によく行っていた同期の人ともう会えなくなってしまうことである。


また新しい生活をして頑張らなくてはならない。

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