3|鶴見エリアの公共不動産
地域科学研究所の西田です。
メンバーの伊藤さんに紹介いただきましたが、ビール片手に、火おこしが得意です。(プロジェクトの火をつけるのも得意)
【鶴見エリアの公共不動産のこと】デザイナーの櫻井さんにお声掛けいただいて、公共不動産の専門家ポジションでプロジェクトに参加してます。
このプロジェクトでは、平成の時代に観光開発された鶴見エリアにある公共不動産のこれからについて、佐伯市鶴見振興局の方々と、デザイナー櫻井さん、建築家伊藤さんと自分の小さなプロジェクトチームで、エリア全体のフィールドワークから、エリアコンセプトワークを行いコンセプトに基づくエリア開発を進めています。
左から、デザイナー櫻井さん、私、建築家伊藤さん。トレッキングコースもあるということで急遽、役所の方に黄色の長靴を借りる。
九州最東端にある鶴御崎は、もう本当に自然に圧倒される素晴らしい場所です。
この鶴見エリアにある公共不動産をどのようにリデザインしていくか?が命題でもあるこのプロジェクト。
自分は、地域科学研究所という会社で、公共不動産を専門にした仕事をしているので、佐伯市の鶴見エリアの公共不動産のことを紹介します。鶴見にもたくさんの公共不動産があります。
〇佐伯市公共施設の個別施設計画より参照(佐伯市の公共施設をマネジメントするための計画です)
【鶴御崎の昭和、平成の歴史と痕跡をたどる】
鶴御崎の公共施設は、昭和の戦争遺跡を敬いながらもパークミュージアムとして施設を1990年代に整備しているエリアです。その戦争時代の遺跡の痕跡は、まるでラピュタの世界のように自然に飲み込まれようとされながらも美しく残されています。
終戦間際の昭和20年ごろ、当時アメリカ軍が、太平洋沖から、日本に上陸をし、本土戦になると想定されていました。
九州最東端であるこの場所に、巨大な砲台を作り、アメリカ軍から日本を守るために働いていた人がいた痕跡が残っています。
70年以上が経過し、風化の中で佇むこの遺跡が、まるでジブリのラピュタの世界を思わせます。そしてその背後には、青い太平洋が眩しく輝いているとても美しいところ。
建築家の伊藤さん、デザイナーの櫻井さんと、公共不動産ディレクターの自分の3人で紡ぎだすこのエリアのコンセプトイメージは、終わらせる建築、など、儚くも美しいイメージ。
このイメージが、エリアのコンセプトの軸になるのかもしれない。うっすらと場所の空気感から、見えてくる風景。
新しく作ることは生命誕生を意識しやすいが、終わりを迎えていくところから次の世代への種がまかれるような、可能性も感じる。僕らの世代は、新しいものを追いかけるだけでなく、昔の人が死に向き合ってきたように、終わり方について、新しい付き合う方法を身につける必要があるのかもしれないと思わせる不思議な場所なのです。