【レポート】将来の夢と演技講座:大人と混ざって演劇をつくる(宮脇桜桃さん)
先日の発表公演『ヴェニスの商人』をもって、2022年度の演技講座が終了しました。
約15名の講座生の中には、学校に演劇部がなく表現の場を探す高校生、子育てと両立した活動を目指す主婦、50代にして初舞台に挑戦となる方など、様々な背景を持った方が参加していました。
今回は、高校1年生のときから講座に参加している宮脇桜桃さんの振り返りレポートです。将来の夢と演技講座とのかかわりや、学校との両立の仕方など、高校生ならではの視点で振り返りました。
ミュージカル俳優を目指して
私がはじめて演技講座に参加したのは高校1年生の春でした。
もともとお芝居に興味を持ったのは、小学生6年生のときに学校行事で劇団四季を観たことがきっかけです。自分も舞台に立ちたい!と思い、中学生のときには合唱部に入ったり、ダンスや声楽を習ったりもしています。
でも演技をちゃんと習ったことがないなと思い、どこか演技を勉強できるところを探していたところ、中学生のときに家族に誘われてたまたま観た弦巻楽団の『ワンダー☆ランド』(2019年)を思い出しました。観たことある劇団だったし、演技講座の受講料も他のスクールに比べて通いやすかったので、とりあえず高校入ったら1年はやってみようかなと思い申し込みました。
講座がはじまって最初にやったのが、岸田國士の『職業(教訓劇)』でした。ミュージカルとはやっぱり違ったのでちょっと戸惑いましたが、これもいつか役に立つかなと思い取り組んでいました。
弦巻さんは最初は固い厳しい人なのかなと思いましたが、予想と違ってフランクな人で安心しました。
第3学期に入ってシェイクスピアの『ペリクリーズ』をやるときには、演技そのものが楽しくなってきて、どんどん稽古場に行くのも楽しみになりました。家族や友達にも、公演の回数を重ねていくにつれて「いつもと違う桜桃で良かった!」と言ってもらえるようになって、自信もついてきて、続けて良かったと思いました。
演技講座には、本当に演劇がやりたい人が集まっています。みんな意識が高いので、演技を極めたい方も、趣味でやってみたいという方でも楽しめる場所だと思いました。
学校生活と演劇の両立
最近取り組んだシェイクスピアの『ヴェニスの商人』は、私にとって大きな挑戦でした。いままでで一番セリフ量が多く、弦巻さんから言われたことも最初はイメージがうまく掴めずに辛いこともありました。
でも、せっかく大きな役をもらえたし、色々な人に自分のことを知ってもらえるチャンスだなとも思い、頑張ろうと思えました。
学校生活との両立でいうと、私はあまり苦にならなかったです。第2学期の発表公演(11月)がテスト期間と重なったときは大変だったけど、学校では授業の合間に脚本を読んだり、劇場でも稽古の合間に勉強したりと、時間の使い方を工夫してなんとか乗り越えられました。これから受験生なので、勉強と演劇との両立は今後も頑張っていきたいと思います。
ちょうど私が参加したときは同年代があまりいなかったので、最初は心細かったこともありました。大人の方達と一緒に取り組むときは、「自分が足を引っ張っちゃうんじゃないかな」と不安になったりもしました。でも、稽古で役の関係について話し合うことで少しずつ打ち解けることができました。脚本を通して喋るからか、同級生と仲良くなるより時間はいらなかったです。
本当にみなさんが支えてくれたおかげで今もこうして続けられているので、これからもし私よりも若い人が参加するときは、自分の経験を活かして今度は私が支えていく番になりたいです。
弦巻楽団演技講座は現在2023年度の受講生を募集中です。ご興味のある方は以下の募集要項をお読みの上、ぜひご連絡ください!
申し込み締め切りは2023年4月6日(木)です。みなさんと作品づくりができることを心待ちにしております!