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【文芸誌】1月6日発売分 新連載&注目作品
1月発売の文芸誌で新しく連載される作品、注目の作品や特集を紹介します(随時更新)
各作品の感想も読み終わり次第どんどん載せていきます!
1月6日発売分(群像、新潮、すばる、文學界、文藝)
【新連載】
「群像」
円城塔「鳥のいない国」
平田オリザ「ことばと演劇」
百瀬文「くぼみにふれる マイ・マウンテン」
三木那由他「可愛い哲学」
特に三木那由多さんの新連載が楽しみ
群像で長期連載していた「言葉の展望台」が2024年8月号で終了。
それから「三木那由多ロス」で苦しんでいた自分にとってかなりの朗報です。
ご存知ない方は「言葉の展望台」をぜひ一読ください!
日常のシーンや漫画やゲームを切り口に、三木さんの専門である「分析哲学」とは何か、どういう手順で紐解いていくかをエッセイで綴っています。
「すばる」
金原ひとみ アディショナルライフ
高山羽根子 2022 Twenty twenty two
高山羽根子さんは新潮2月号でも「アンザイレン」という作品を寄稿しています。
金原ひとみさんも昨年発売された「ナチュラルボーンチキン」とても面白く読みました。昨年は文芸誌で名前を見ない時がないんじゃないかというくらい数多く寄稿されていた印象です。からの新連載。どこにそんな時間があるんだ…。ほんとに頭が下がります。
「文學界」
鈴木涼美 小さなひと
かつて母の娘だった私も、出産して娘の「ママ」となった。妊娠・出産を経て綴る、子育てのいま
【注目作品】
「群像」
くどうれいん「いくつもの窓」
くどうれいんさんも著書を全部読むくらい好きな作家さん。
非常に楽しみです。くどうれいんさんのことを知りたい方はぜひ「うたうおばけ」を、小説家くどうれいんを読みたい方は「氷柱の声」をどうぞ。
「新潮」
◆ナラヤン家の人々/アキール・シャルマ(小野正嗣・訳)
◆中野家の人々/小野正嗣
◆悲しみを乗り越えるために書く/津村記久子×島田潤一郎
『うそコンシェルジュ』の執筆背景にあった、幼い頃の疎外感。人生はモテて解決することばかりではない。
翻訳した短編に感化を受けて翻訳者がそのアンサーを返すという面白い試み
ありそうでなかった!(もしあったらすみません)
島田潤一郎さんは知る人ぞ知る、ひとり出版社「夏葉社」を立ち上げた方。
昨年「古くてあたらしい仕事」が文庫化されました。こちらもすごい良い本なので是非。
どんな化学反応が生まれるのかワクワクが止まりません。
「すばる」
市街地ギャオ 君が夢から醒めないように
「メメントラブドール」が第40界太宰治賞に選ばれた今最注目の作家さんです。
ちなみにペンネームは「人の営みが交差する市街地でギャオ!と叫び出すような小説を書きたい」が由来だそう。ビックリ仰天するような新作に期待します!
「文學界」
小川洋子 サイレントシンガー
町役場から、小さな女の子が歌う『家路』が流れてくる。この歌をうたっているのが誰なのか、知っている者はいない。知ろうとする者さえいない――著者6年振りの長編
「文藝」
向坂くじら「踊れ、愛より痛いほうへ」
幼い頃から納得できないことがあると「割れる」アンノは、母のおなかにいたはずの「妹」が自分のせいでいなくなったことを知り、衝撃を受ける。愛とは、愛するもの以外を燃やすこと――?
山崎ナオコーラ「すべてが友情」(前篇)
友だちがいない小学五年生のアマネは、ある日、人気者の陽ちゃんから声をかけられる。「『女子みんな』で遊ぼう」。社会が生み出す「線引き」を遥かな視点で解きほぐす、爽快長篇。
水沢なお「こんこん」
テーマパークの“雪のようで、湧き水のようなきつね”のきぐるみ・こんこんを愛するまど。その愛は次第に「中の人」への執着へと変わってゆき……。気鋭詩人の言葉きらめく渾身作。
向坂くじらさんは(個人的にも)最注目作家の1人です。
エッセイ、小説、詩と様々なかたちで「言葉の魅力」だけでない「言葉の危うさ」を表現しています。
個人的なオススメは「犬ではないと言われた犬」、「とても小さな理解のために」です。
水沢なおさんは、「美しいからだよ」で中原中也賞を受賞された詩人の方で、今回の「こんこん」が2作目の小説作品なのかな?
初小説集「うみみたい」はまだ読んだことないのでこの作品をまず読んでみます。
以上簡単な新連載&(個人的)注目作品の紹介でした。
1月中旬、下旬に発売される文芸誌も同じように紹介していきます
よき読書時間をお過ごしください。それでは