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新学期と子どもの自殺について②
(この記事には自殺に関する具体的な内容を含みます)
子どもの年齢が上がれば上がるほど,子どもから出されるSOSは分かりにくくなるし,大人も気付きにくくなる。
だけど,周りの大人はそれを絶対にそれをどこかで必ずキャッチしなくちゃいけない。
学校を休む。不登校になる。これはすごく分かりやすいSOSだ。
かつて亡くした教え子は,中学校3年間ほとんど学校を休まなかったし,どんな時でも登校し続けていた。親からの「学校行くのが当たり前」という教えがあまりにも強烈すぎて,絶対に休めなかったのだ。
そして結果的に家にも学校にも安心安全な場所はなかった。本人は必死でそういう場所を作ろうとしていたのに…なんとなくそのことに気がついていながらも,私も含めて本気になって命を懸けてでもその子に向き合ってあげられる大人はいなかった。
だから,もしも子どもが学校を休むとか不登校を選択した時には,まずは我が子を全力で褒めてあげてほしい。
本人にとって危機的状況の中,自分自身を守る行動が取れたことを,親として心の底から喜んでほしい。
まずそこが最低ラインだと思う。
そして我が子がそういう選択肢が取れるということは
「生きる力がある」「生きようとしている」ということ。
そのことをまずは肯定してあげて欲しい。
もし,子どもが休んだ理由を話してくれた時「そんな程度のことで休むなんて」
と思ったり,子どもの気持ちに共感できなかったとしたら,それは「子どもの問題」ではなくて「親の問題」だ。
学校に行けなくて心配…
このまま休み続けたら将来どうなっちゃうの?
そんな程度のことで休むなんてうちの子は弱すぎるんじゃないか…
もっと強く逞しく育ってほしいのに…
こういう不安や心配は全て親のもの。
親自身が抱えるべき問題。
だから親が,大人として然るべきところに相談したり自分と向き合って解決すべきことであって,本来子どもには一切関係ない。
以前下の記事でも書いたが
日頃から親と子の間に線引きができないと不登校問題はどこまでもこじれる。
線引きできないまま親子一体化した状態が続くと,親が子どもの気持ちを理解したつもりになったり,思い込みで「うちの子に限って」とポジティブに捉えすぎて深刻なサインを見逃したり,反対に子どもが今の状況を深刻に受け止めていないのではないか,と苛立って
「このままじゃ大変なことになるよ」と将来の不安を煽るようなことを子どもに言いたくなってしまう(その不安は子どものものはなくて親のものだ,ということに気づいて!)
また親自身が処理しきれない感情を「分かって欲しさ」で子どもに伝えようとすれば,子どもはやっとの思いで自分の身を守ったのに,今度は親からの「不安や心配」という重石を乗っけられることになる。
親の心配は,愛情じゃなくてただの重石。
子どもに親としての愛情を示そうとあえて「あなたのこと心配してるからね」と伝えるなんて絶対にやってはいけない。
伝えなくたって子どもは十分感じ取っている。
子どもというのは無条件に自分の親には常にハッピーでいて欲しい,親には楽しそうにしていて欲しいと思いながら生きている。
自分が学校を休めば親が悲しむことくらい言われなくても身に染みて分かっている。
だからね,そんな我が子が必死で考えて選んだ,親よりも自分を大切にするという最善の決断を,全肯定して「あなたも成長したんだね」と受け止めてあげたっていいじゃない。
もうすぐ新学期が始まるけど
「新学期だから」「区切りがいいから」
そんな理由で無理やり登校する必要なんてどこにもない。
そんなのは大人が勝手に決めた大人の都合。
その日がいつになるかは分からない。
本当に子どもの心の準備が整うまで,新しい一歩踏み出そうするその時まで信じて待って,その時が来たらそっと背中を押してあげて欲しい。
今我が子が「家にいる」という選択をできたということは,
少なくとも自分の家が「自分の安全を確保できる場所」だと
思えているということ。
そんな場所を親として作れたという事実を
「よくやった自分!!!」と誇っていいのです。
そして大人のエゴで,子どもの居場所を,最後の生命線を奪わないで下さい。
今日もお子さんと自分を無事に生かし切ったことを,全肯定してあげてください。
学校に行くことが人生の全てなんかじゃありません。今この時我が子の命を守れるのは親であるあなただけです。
大丈夫。今のあなたは親として十分最善を尽くしていますよ。
Mariko
コーチング・カウンセリングによって,親子の間に上手に線を引く方法や,「親の問題」を解消するサポートをしています。
また,9月より不登校のお子さん向けの支援サービスも始めます。詳細は近日中にnoteでお伝えする予定です。
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