【オリジナル】陰影
こびりついて離れないのは色彩のみ
あなたは跡形もなくいなくなって
残されたものに思考などなくて
ただ在ったという日焼けのみ
くだらない毎日の端っこで
あなたのことを考えていると
どうしようもなく情けなくなって
在ることすらもやめたくなる
あなたが言ったひとことが
呪いのようにまとわりついて
そうなりたいのもなれないのも
僕を否定しているようで
今の僕はどこにいるのだろう
出会う前の幸せを思い出せずに
記憶に潜って蓋をして
浅い呼吸でなんとか生きてる
あなたの影などもうどこにもないくらい
新しい光は差しているのに
影のできる場所を探して
いつまでもあなたの色だけ守ってる