うまい棒のすごさ -妄想開発現場- #021
うまい棒が好きだ。何よりネーミングが秀逸だ。
自分で自信をもって宣言している。
「うまいです」
値段は10円である。「うまい棒 10000円」では味に対して相当ハードルがあがってしまう。
開発チームは、最初からこの商品名にしたのだろうか。あなたや私がお店をやるとして、店名をこうつけるだろうか。
「うまい店」
「うまいラーメン」「うまいパン」でもいいが、商品名だとしても、これはなかなかに思い切りがいるだろう。お客さんは、おずおず言うかもしれない。
「あの…これ、別にそこまで美味しくないのですが…」
それでは、目も当てられないではいか。
「おかし棒」
最初はこんな名前だったかもしれない。
「おかし棒、はなぁ」
「安易ですかね」
「たしかに、おかしの、棒、ではある」
「でも、これ、うまいですよね」
「…うまいな」
「もう、いっそ、うまい棒でよくないすか?」
「…うむ」
どう名前をつけるべきか。しかし、いろいろ検討しつつ、食べて思ったのだろう。うまい。そうとしか、思えない。だとしたら、つけるしかないのだ。
「うまい棒」と。
「つなまよの、おもしろエッセイ文集」、そんな名前にしてみるのも、もしかしたらいいのかもしれない。コンポタ味のうまい棒を頬張りながら、そう思ってみたのだった。
(追記)
「らあめんババア」ってお菓子あったじゃない。あれめっちゃ悪口だよねー。と、妻の感想。
2023年10月24日執筆、2023年11月2日投稿
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?