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構図を考える--iPadと美術の授業--

美術の専門用語は説明するのが難しい!


構図って難しいです。
よく、スケッチやデッサンする時に
「構図よく考えて!」
って先生言います。
でも、生徒言いません?
「構図ってなんだよ!」
「よく考えるってなんだよ!」

すると、ちょっと言葉に長けた先生は
「画面のどこに何を配置するのかです」
とか言います。
この言葉で、納得する生徒はいい。
でも、多分ですけど7割はぽかーんなんです。
(?配置?って、、、、あるじゃん?)(画面?って、真っ白だよ?)
って。
美術って感覚的なことが多いので、言葉にすると今度言葉がうまくないといけないんですよね。言う方も聞く方も。

で、ここでiPadのお力をお借ります。

撮影で学ぶこと-1回目の写真-


まず、はじめに
「私たちの校舎を紹介するお写真を撮って、一枚選びましょう!」
との声で、みんなで蜘蛛の子散らすように歩き回ります。自由にw

ここでの目的は、「校舎を紹介する写真」なので各自自分の中で目的は歩きながら絞られてゆきます。紹介する相手も各自頭に浮かぶでしょうから見てもらう相手も大体選定されます。
実は既に大事なことふたっつ、写真を撮ることで学べました。「目的」、「対象と自分の関係」の二つです。

「この階は暗いのですが窓のたくさんある美術室は明るいから廊下からその光が見えるように撮りたいです」
とか、
「やっぱり売りは広い扉から見える音楽室の楽器ですかね」
とか、意外といろんな意見が出ます。楽しいね。

鑑賞-みんなはどう考えてるの?-


で、ここで一回集まり、みんなで伝えたかった内容について眺めたりふんふん語ります。気になるのでみんなのを見ちゃいます。恥ずかしくても気にならない。目的と相手と自分に上手い下手もないからね。

撮影で学ぶこと-2回目の写真-


次は、
「撮りたいものがわかったので、今度はその写真を奥行きが感じられるように撮ってください」
「広くて、奥が遠く感じられるようにね」
とちょっと突っ込んだお話をします。
「今回は場所の紹介ですので、場所が自分からどのくらい離れてるか、どのくらいの広さの部分ですよと伝えたいのか考えましょう」と説明を足します。
 もちろん扉だけ撮ってきた生徒もいるでしょう。でも、その扉を開けて通る時どのくらいの幅なのかわかったら、写真を見た人も扉を開けた気持ちになるよね。というお話をします。
 すると、頭を傾げながらも手前と奥、ものの重なり、をレンズを通した画面の上で配置することができます。
 
 これ、いわゆる受験生が使う「デスケル」と同じ使い方ですね。
デスケルは紙の比率に合わせて買わないと使えないので使うなら何種類も必要になります。そして入試では使ってはいけませんと言われるので使われないことが多い気がします。まぁ構図は感覚でできるようになるまで描き続けろっていう体育会系な話になりますね。でも実際、ここでへこたれちゃうことって多いです。これはもったいない。奥行きある写真ってなんだろって考えられるようになって、素敵な写真をInstagramにupしてけるようになったらいいじゃないですか。これでできる子は体育会系的にデッサン重ねてもっと先へ行っちゃえばいい。

これまでの美術教育法での問題と小さなiPadでの実践の導入

 今までの方法だと、
何度も何度もスケッチやデッサンを繰り返して、
「今回の作品では大事な花瓶がはみでちゃいましたね。はじめから画面に入れて書き起こせばよかったんですよ」
と一つの作品で見直すわけです。この間時間は一枚書き上げた時間かかります。3〜4時間はかけますよね?
 失敗した!最悪だ!ともし早めに気がついたとしても描き直すことが嫌になったり描き直す時間が足りなくなって作品ができなくなっちゃう。
 ちょっとした実践として撮影機能を使うとここまで二回写真を撮っただけで、気がついたら写真を撮ることで奥行き感を考えつつ構図まで配置できるようになるって、早くないですか?デスケル通したって構図って何かなって言う理解はわかりやすくなるのですが、iPadの写真機能だったら記録もできるし比較もできます。時短と速く物事を知りたい子には構図きるのにトライ&エラーに時間がかからないんでラッキーかなと思います。

 私、大学で写真の授業を受けましたが先生には申し訳ないですけど全然具体的且つ技術的な話をされた記憶がありません。これもまた、体育会系の「撮って撮って百枚とって一枚見れる作品ができるかどうかだ」という世界でした。枚数足りないよねとか言われておしまい。当時現像するお金も無くて困った記憶があります。
 しかし、Instagram見ててもTwitter見てても、写真の目的も用途もどんどん変わってますしね。進化形態が絵画→写真、の時代から写真→言語みたいなくらい次元が違うんじゃないかと思うのです。だから、手段は変わっていってもいい箇所があると思いました。

 ちょっとしたことでチートってくらい速く構図について考えてくれるようになるので、楽しいですよ。

 ちなみにこの後の課題では、みんなでわいわいやって風景画を描きます。(トレスはしませんw)ちゃんと構図をきれたら描けるようになってきますよ。

 のんびりスケッチの楽しさも同時にどうぞ。

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