乳がん治療 40- HP3 ・ 放射線治療の副作用対策 (過去ログ)
手術、抗がん剤治療を終え、分子標的薬投与中の放射線治療は、X線25回、電子線5回の計30回、総線量60Gyが終了
そもそも放射線治療とは?
がんの3大治療(外科手術、薬物治療、放射線治療)の一つ。
がん細胞内のDNAを切断して細胞にダメージを与え、分裂や増殖する力を奪い完治(再発予防含む)を目指す、あるいは苦痛を緩和する目的で行う。
*手術による切除せずに治療効果が期待できる
◾️放射線治療は30回、総線量60Gy
<全体照射 X線 2Gy×25回=50Gy >
乳房全体にX線を照射。
標準的な放射線治療で、乳房全体に少しずつ放射線を当てるため、副作用を軽減しながら効果的にがん細胞を攻撃する。
*X線は波長が長く、高エネルギーの電磁波(光)
◾️準備と照射箇所 / CTで照射位置を決め、接線方向に斜め左右からなるべく心臓や肺などを避けて照射
<部分照射 電子線 2Gy×5回=10Gy >
X線25回照射終了後、引き続き電子線を使って手術時に埋め込んだチップを元に、患部に集中して5回照射。
全体照射よりも短期間で治療が完了。
*電子線は高エネルギーの電子の流れで、特定の領域に集中させる事が可能。
◾️準備と照射箇所 /手術時に埋め込んだ4ツのチップをもとに5回照射するため再度ガイドラインを引き直し、手術箇所へ照射
◾️副作用対策
出現部位と時期
全身、局所に、治療中、急性期(終了直後)、晩期(終了後半年以降)に出現・・・つまりいつでも起こりうる → そのほとんどは時間が解決する
<皮膚障害>
皮膚が赤くなる、茶色っぽくなる(日焼け状態)。色素沈着。
痒み、痛みが出る(ピリピリ、ヒリヒリ、全体に重い痛み)。
乾燥する。表皮剥離(皮膚が剥ける)、硬化など
*対策
保湿。皮膚に摩擦や圧力を与えないゆったりした自然素材の衣服を着用し刺激を避ける。入浴はぬるめで刺激の少ない石鹸を使い、皮膚をこするなどの刺激を与えない。 湿布、日焼け、プール、温泉は避ける。
✔︎ 照射箇所の皮膚や粘膜は傷つきやすいので、プールや温泉は、照射終了1ヶ月経ってからとアドバイスあり
✔︎ 心配な場合は医師に相談し処置を受ける
*経過
照射1週間で皮膚はピリピリ、赤みが増し、そのうち茶色っぽくなり、胸が硬くなる。 腋の下など衣類が擦れる箇所にも注意を払い処方のロコイドクリーム、ヘパリン類物質油性クリームを塗るが、最後は皮膚が剥ける(時間が経てば元に戻る )
<全身症状>
倦怠感、浮腫み(むくみ)
*対策
睡眠と休息。体力維持のため、食欲がない場合は、少量でも高タンパク、高カロリーの食材を選択。水分を十分にとり代謝を良くする。
ストレスを感じない様にここは心おきなくリラックスを心がける。
*経験
通常のむくみに加えて右肩甲骨下に浮腫みが出る。が、なす術なし。
症状は一過性、時が解決すると疑わず過ごす
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◾️教訓◾️
術後に放射線治療がある場合は、肩関節が固まらないようにリハビリ必須
*照射は仰臥位 で、頭上にあるバーを握って胸を開いた状態を作らないといけないので、術後のリハビリがとても重要で、私は甘やかして大失敗