介護保険法令を理解し、使いこなそう! 第9回 ケアマネジメントの過程
一般社団法人あたご研究所 代表理事
後藤 佳苗
法令を理解し使いこなすことは、自分と仲間と事業所を守る第一歩です
千葉県船橋市で、あたご研究所を経営している後藤佳苗と申します。
連載第9回目の本号では、「ケアマネジメントの過程」について確認を進めます。
1.複数の局面を円環(循環)する
ケアマネジメントの定義は、専門家や教育者等によって異なる(統一された定義が示されていない)ことについては、前号で確認しました。
定義は様々なのですが、ケアマネジメントの過程(プロセス)については、“複数の局面に分かれ、円環(循環)的な過程をたどる”とする考え方が共通認識となっています。
サービスの利用や援助職の関わり等によって、本人と家族の生活と生活課題(ニーズ)は変化します。
2.ケアマネジメントにおけるPDCAサイクル
変化に対応し、望む暮らしを発見するために、一方向へ向かう流れではなく、PDCAサイクルを意識した円環(循環)的な過程を踏む(同じ手順を繰り返す)必要があるのです。
ケアマネジメントにおけるPDCAサイクルとは、「Plan(計画:課題分析をもとに、ケアチームの専門性を出し合い、計画を作成する)」→「Do(実施・実行:計画に沿ったサービス提供を行う)」→「Check(点検・評価:計画どおりに実行されているかどうかを確認する)」→「Action(修正・改善:予定通りになっていない部分を調べ、対処をする)」を指します。この工程を繰り返すことにより、支援を継ぎ目なく見直し、改善することができるのです。
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