利用者、家族のニーズ再考~困りごと、気持ち、意向の言語化を通して~
天晴れ介護サービス総合教育研究所株式会社
代表取締役
榊原 宏昌
介護現場をよくする研究・活動を仕事としています!
ニーズ、困りごと、気持ち、意向は人それぞれで異なるものですが、
数多くの意見を集約した情報に触れて、
新たな気付きを得て頂けたらと思います。
はじめに
利用者・家族のニーズに応じたケアプランを立案し、
ケアサービスを実施しよう、とは
よく言われることですが、
果たして、利用者・家族のニーズをどの程度把握できているか?
というといかがでしょうか。
「ニーズの把握」という言葉だけが一人歩きしていて、
実際の取り組みは担当する職員の熱意やスキル次第
ということが多いように思われます。
今回、ご紹介するのは、
少し古いものではありますが2017年に実施した独自アンケートの結果から、
あいまいに捉えられがちである「ニーズ」を
具体的な言葉として把握しようとしたものです。
「ニーズ」と呼ぶには、少々直接的な「困りごと」であったり
「気持ち」「意向」と呼べるものが中心となりましたが、
これらを把握することから生まれる気付きに注目したいと考えて取り組んだ内容です。
利用者、家族の「ニーズ」を再考するきっかけになればと思います。
アンケート調査の概要
〇介護事業所の管理職、ケアマネジャー、看護職、介護職に対し、
利用者・家族のそれぞれのニーズを言語化してほしい、と調査票を依頼。
〇6事業所61名の職員より、1457件の意見が集まった。
職員1人あたり平均23.9件
〇重複等を整理し、結果364個の意見に集約した。
〇364個の情報の羅列では読みづらく、活かしづらいと考えて、以下7項目に整理して提示することとした。
〇項目
以下、それぞれの項目について、
利用者、家族それぞれのニーズについて言語化を試みたもの(一部)を記載します。
1.健康管理
〇利用者
〇家族
2.ADLの自立・重度化予防
〇利用者
〇家族
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