⓸平和の祭典で命を懸けるお父さんの愛/大きく育つ手と赤ちゃんみたいな声
第3章【子育てと私。ほぼほぼタロジロ】
タロジロへの子育てラブレターです。
がんばれ!がんばれ!がんばれ!
いつかちゃんと会えるから大丈夫!
今日も明日もお母ちゃんはタロジロを愛しています。
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2021年7月16日水曜日。
9歳ジロウはお母ちゃんと2週間ぶりの3分密会。
いつもみたいに車じゃないお母ちゃん。
待ってる場所も少しだけ違う。
集団下校の列に沿って密会するふたり。
もはや秘密でもないな。
どうして路上で3分なんだろう。
どうして交渉がいるんだろう。
子どもが親に会うだけなのにな。
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8歳くらいから人前での行動に自制がでだしたジロウ。
私に抱っこを要求しつつキョロキョロキョロ。
お友達や小さい子がいそうな場所では熟慮する。
ジロウの抱っこを羨ましそうに見つめる笑顔の12歳タロウ。
「あ、ジロウ!あれお友達ちゃうか?」
可愛らしく嘘をつく。
するとジロウは急にジタバタ私からジャンプ!
33㎏の弾みにフラフラする私。
ハニカンデお友達チェックするジロウ。
穏やかなエクボ顔で私に寄り添うタロウ。
タロジロの仕草が可愛くてたまらないんだな。
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もうどれくらいふたり一緒の風景を見ていないんだろう。
そろって背が伸びているのかな。
ジロウがタロウに追いついているのかな。
タロウは声が変わっているかもな。
あれやこれやと思い巡らす私。
次に会える楽しみが満載だ。
生きていればまた会えるはずなんだ。
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ねえ、タロジロ。
フランス人のお父さんが命を懸けて自分の子に会おうとしています。
ハンガーストライキって知ってる?
続けると死んでしまうかもしれないんだ。
水しか口にしないんだって。
場所は東京オリンピックの開会宣誓会場になる国立競技場。
日本で暮らして15年の親日家のお父さん。
警察にも裁判所にも耳を傾けてもらえなかった。
おかしな日本の現状にお父さんは驚いたみたい。
マクロン大統領にも国連にもお話したけど日本人に届かない。
お父さんと子どもたちは会えないまま。
もうじき3年が経つらしいよ。
すべきことをし尽くしたお父さん。
命しかもう手段が見当たらなかったらしいんだ。
ただ死のうとしただけのお母ちゃんは弱っちいな。
フランス人のお父さんがたくさんの子どもたちを守ろうと命を投げ出している。
自分の子どもだけじゃないんだ。
日本の子どもたちに優しい未来を贈ろうしているんだ。
日本人のお母ちゃんが生きている意味はなんだろう。
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ゴツゴツしたお母ちゃんの手。
ふっくらしたジロウの手をそっと握る。
前後左右には下校中の子どもたちと先生。
お母ちゃんは手を離されるかと緊張したんだ。
2分間、児童の列の中。
ジロウはお母ちゃんの手をギュっと握りしめる。
小さな手をなんだか大きく感じるお母ちゃん。
30秒間、車のないいつもの駐車場。
ジロウはお母ちゃんに抱きしめられたまま動かない。
30秒間、まもなく密会終了。
お母ちゃんの両手で頬を包まれるジロウ。
右手でお母ちゃんの左腕をさする。
「お母ちゃんはいつもずっとジロウが大好きなんやで」
うん。うん。と9歳ジロウはお返事する。
なんだか赤ちゃんみたいな声だったな。
タロウはどんな生活をしているんだろう。
タロジロ。
人が人として過ごせる未来を贈るからね。
大丈夫。
大好きやで。
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⓸FB編 2021.07.06投稿
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▼(c)AFPBB News
「子どもたちが生きているかもわからない」
▼フィガロ新聞の記事抜粋コラム
「日本国内における子どもの連れ去り事件でフランス司法当局が逮捕状を発行」
▼サキシル
「私は横田めぐみさんの親になったような気持ち」
▼親子が親と子であるために。単独親権制から共同親権制へ
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ひとりでもたくさんの子どもが
両親はもちろん大人たちから
愛を注がれますように。
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