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なぜ、JTCの若手はやる気がないのか?

JTCの製造業からSaaSのベンチャー企業に転職してモチベーション高く仕事ができています。
前職の同僚も驚くでしょうが、自分自身ここまで変わるかと他人事のようにびっくりしています。

昨年、前職の歳の近い社員と飲む機会がありました。
そこで感じたのは残留している社員の無気力感です。
「もうこの会社はダメだと」と言いながら転職を提案すると「でも楽をしたいんだよね」と返ってくる有り様です。
ただ、全員私よりも断然まじめです。
私は言われたことも面倒だから怒られる代わりにさぼっちゃえと考えるほど不真面目でしたが、他の人は言われれば嫌だと言いながらもしっかりやります。
私と同じく前職から転職した同期はこの無気力の要因を年寄りの社員の弊害という人もいました。
私の仮説は少し異なります。
そこで改めてなぜJTCの社員はやる気がないかとその対応策を考えてみました。

私は前職のJTCと現職のSaaSで二つの会社、ビジネスを経験しています。
その中で営業職においては大きな違いがあります。

あくまで私の経験ですが、JTCの営業は基本的に自社のサービスや製品を導入済みの企業に対する営業活動になります。
そのため、新規の提案というよりは、今使っている製品、サービスについて追加の手配や障害対応が多いです。
一方、SaaSの営業は有名なザ・モデル体制を取っている会社が多いと思います。
その中で私は現在インサイドセールス、フィールドセールスをどちらもやっている状況ですが、基本的にまだサービスを導入していない新規の顧客に対して提案を進めていくことになります。

私がいた会社という前提になりますが、JTCだといきなり既存顧客の担当を任されます。
既存顧客を担当すると新規の提案ではなく、障害、トラブル対応や事務作業に追われることが多くなります。
私の前職の同期は会社の事務作業が終わらずに終電まで残業していた人もいました。
私も新入社員の頃、新規の提案はほぼ皆無で障害対応の報告書を結構な枚数作らされたし、他にも事務作業が多かった記憶があります。
当時はそれが営業だと教わりましたし、営業の一部分であることは間違いないと思います。
ただ、モチベーションが上がるわけがありません。

そういう仕事に毒されてくると次第に仕事が自分に降ってくることが嫌になってしまいます。
それは障害対応だけでなく、新規の提案なども含まれます。
本来であれば、「提案の機会をいただきありがとうございます。」と言わなければならないところ面倒だなという方向になってしまいます。

一方、今の会社でフィールドセールスをやっている同僚は仕事へのモチベーションがとても高いです。
当然、自分から仕事を作りに行こうとしますし、提案の機会をもらえれば、チャンス到来とばかりに商談に臨みます。

JTCとベンチャーでなぜここまで差が出てしまうのか?
それは仕事に対してマイナスの感情に触れる部分から入るか、プラスの感情を引き出そうとする部分から入るかの違いだと感じています。
JTCの社員は前述したとおり最初からトラブル対応に追われるため、マイナスの感情を受けることになります。
そして、それが伝染し、自分の仕事に対する感情もマイナスになっていくのです。

私自身もJTCでは腐りきって、ベンチャーで前向きに仕事ができていますが、2社経験したからこそ、JTCの営業体制については変える必要があると思っています。

それは、若手の社員は、まずは自社製品のフィールドセールスをやって、特定の顧客というよりは特定の製品をその会社の既存顧客に提案するところからキャリアをスタートするべきです。
そしてベテランの社員はザ・モデルでいうカスタマーサクセスをやって、今まで通り既存顧客の導入済みの製品のトラブル対応やシステム更新の提案をする役回りで良いです。

まずは若手社員に仕事についてプラスの感情を持たせ、その後出世、昇給のタイミングでカスタマーサクセスに役割変更となります。
JTCの場合、売上の大半が既存顧客が今使ってくれているサービスや製品から来るものになります。
そのため、そこのサポートの品質は簡単に落とせません。
だから、フィールドセールスで新規サービスを売る役割はさせられないのです。

一方で、いくら若手社員がフィールドセールスからキャリアがスタートするといってもその職種のままで出世はできないようにもするべきです。
というのも、偉くなればなるほど障害やトラブル対応がしっかりできることが重要であり、攻めも守りもどちらも兼ね備える必要があります。
まずは、若手社員には仕事に前向きに取り組むマインドを植え付け、その後トラブル対応などマイナス面もしっかり経験することで責任を持ち、前向きに責任をもって仕事に取り組める人材を形成することができます。

今思い返せば、前職は仕事に前向きな人が逆に目立つくらい少なかったですが、数少ない仕事に前向きな人はいずれも自分で新商品を提案していた人でした。
それができる環境にその人たちがいた理由はわかりませんが、自分で仕掛けることの大切さが身に沁みます。
ちなみにそのうちの一人は自分の実力を自分で高く評価して異動を希望し異動していきましたが、異動先では自分の思うようにいかず、逆に腐ってしまいました。
これには自分が担当していなかった顧客に対して途中から関わったとしてもしっかり責任をもって仕事をすることの大切さを感じます。

逆にベンチャーにいても仕事に前のめりではない人もいます。
どうしても私の時間の都合がつかず、商談を譲ってもやろうとしない人もいましたが、そういう人にはちょっと引いてしまいます。

少し、話がズレてしまいましたが、私の前職はHP等を見る限り、私が入社してからバージョンアップはしているものの、大きく製品のラインナップが変わっていないように思えます。
途中で新しい収益の柱を作ろうとする動きはありましたが、現場の営業は今、担当しているサービス、製品の仕事に追われており、全く新しい製品のインプットをしようとする雰囲気がありませんでした。
現代は世の中の変化が速く、JTCとはいえ、どんどん新しい収益の柱を作る動きが必要になると思います。
新入社員に新規の提案をモチベーション高く行わせると同時に新しい柱が生まれればこんなに良いことは無いと思います。

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