【続編決定】「100日後に死ぬワニ」の映画は、実際どうだったのか?【冷静に振り返る】
全国2億4000万のいつか必ず死ぬ皆さん、こんにちは。つめけんと申します。
「100日後に死ぬワニ」ってWEB漫画、ありましたよね。もはや懐かしい響きです。
どうやら最近、あの作品の続編企画が立ち上がったようです。今度は一体誰が死ぬんでしょうね。
あの漫画の続編企画といえば、避けては通れない作品があります。それが今回ご紹介する劇場版「100日間生きたワニ」です。
見もせずに叩いてる方や、見る予定はないけど概要は知りたいみたいな方のために、どういう作品かなるべくフラットな姿勢でお話しします。
概要
Twitterで大いにバズった4コマ漫画の映画化作品。公開当時ボロクソに叩かれていた。
最初にハッキリ言ってしまうと、
言われてるほど悪かない。
内容的にはそこまでボコボコに叩かれるほどじゃない。作品そのものより、マーケティングや周辺環境が悪かったとしか言いようがない。
これはね〜、何と言うかもう、しゃあない。
叩かれる運命の元生まれてきた作品と言わざるを得ない。公開前に原作が下品な金儲けの姿勢を見せてヘイトを買いすぎてしまった。逆エルシャダイ。
構成
前半は原作のダイジェスト、後半は原作の後日談という構成。
前半
前半は、どうせ視聴者は原作のエピソードなんか最後以外忘れてるだろうから、こんな話だったな〜と思い出す役には立つ。ただ、ダイジェストを見せられて良い気分がしない観客がいるのは当然だとも思う。
まぁ、せめて!少なくとも!「死まであと◯日」って随時テロップ出すべきだったとは思う。原作の面白さってそこがすべてでしょ。それ無しで展開するには退屈な話だよ。
後半
後半は新キャラのカエルが、ワニの死の影が色濃く残るサブキャラたちに仲間入りしようとする話。
ん〜、嫌いじゃないっすね。あの漫画の後日談としては程々な温度感だったと思う。
もっとウェットにして感動を押し付けるっていう手を取ることもできただろうに、安易にそこに舵を取らず一定のドライさを保ったのは評価したい。原作の最終話がウェット全開だったのが気に食わなかったんで、余計に。それまで4コマだったのに最終話だけ何ページもあったのが、何より嫌だったので。
ネットじゃ「カエルがウザすぎる」とか言われてるけど、言うほどか?
「去年ダチがさ…」の一言だけとはいえ、"ダチ"に何かがあった反動で必要以上に気丈に振る舞ってるとは察せるよね。他にも背景を感じさせるセリフは一応あったし、ワニの死で俯いてた既存のサブキャラたちと理屈は同じと言うか、同じ心の動きでしょ。あれを「ウザイ」とだけ言って叩くのは正直いちゃもんが過ぎると思います。
でも別にお話としてよくできているとかいう話ではないので、そこは断っておきます。
問題点
とまあここまで一応擁護したけど、勿論不満点もバッチリあります。上に「言われてるほど悪くはない」とは書いたけど「良い」とは書いてないからね。
タイトル
まずタイトル。「100日間生きたワニ」って…それは文意がおかしいだろ。
人生通して100日しか生きてないみたいになるやん。生後100日で死んだんか?そうでなければどの時点から100日なんだよって話になるわ。
原作は(初回が投稿されてから現実世界の日付換算で)100日後に死ぬってことだからあのタイトルで成立してたんだろうよ。
気にせず原作そのままのタイトルで行くか、変えるならもうちょっと開き直って変えるとかしないと妙な感じになるでしょ。とにかくこのタイトルは考慮不足です。付け焼き刃。
内容
あと単純に内容がひたすらに微妙。
公開当初に金払って映画館行ってあれ見せられたらそら怒るわなという感覚はあった。
アニメーションとして凄いわけでもないし半分ダイジェストだしもう半分も別にそこまで良いわけじゃないし。
そもそも企画からしてチャレンジングすぎる。
映画化して化かすには労力かかりすぎるだろこの作品。原作からして内容の面白さでウケたと言うよりはフォーマットがウケてたんだし。
でも、だからと言って
作品がどんなにしょうもなくたって、見もせずにイメージや風評だけで作品を叩く人を、私は絶対に、絶対に許しません。
自らの心の表出たる、混じり気のない自分の言葉で叩くべき。