【感想】弱者男性を担ぎ上げて遊ぶ映画【ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ】
「オタク:フォカ・ヌ・ポゥ」のみなさん
こんにちは、つめけんと申します。
「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」感想です。
安心してください、致命的なネタバレは避けますよ(股間を指差す)。
概要
ロバートパティンソンに出くわしたら2秒で半殺しにされそうな方
或いは
「スパイダーバース」みたいに「ジョーカーバース」があったら死ぬほどいじめられそうな方
の"ジョーカー"の映画の続編。
「何がジョーカーじゃ!バカたれ!」
「お前みたいなマヌケがジョーカーなわけあるかい!アホンダラ!」
「目ぇ覚まさんかい!アンポンタン!」
…っていう映画。
で、法廷劇。法廷シーンとミュージカルが半々。めっちゃ歌うし、めっちゃ裁判。
非常に動きが少ない。逆転裁判の方がまだ動きある。
そんでもって、合唱サークルの宴会ぐらい歌う。
まあ…退屈ですね。結構長いし。
鑑賞中に何回腕時計チラ見したか。
辛い続編
前作が好きだった人にとっては、辛い続編となったことでしょう…お察しします。
「しらける」とはどういうことかを克明に表した作品だった。
まさかこんな映画をお出しされるなんて思わないよなぁ。
私にとってこの映画は…
前作がそこそこだった私にとってこの映画は…
そこそこでした。
好きじゃないけど、別に嫌いでもない。
私は「バットマンビギンズ」と「ダークナイト」でこんな素敵な人生を送るハメになった人間なんで、アーサーは弱っちくてあんまり好きじゃないんですよね。
「ダークナイトのジョーカーが至高なんだよね…w(ニチャ……)」みたいな浅っさいキッショいことは言わないけど、やはりどうしても、ヒースレジャーやジャックニコルソンに並ぶような凄みや雰囲気を期待してしまう。
ジョーカーってやつは、奇人バットマンと対峙して見劣りするような奴ではいけない。
アーサーはたまたまテレビ出た結果ああなったってだけで言うほどカリスマないし、ただのガリガリのピエロだからカッコよくもないし、強くもないし、賢くもない。
だから今作での扱われ方に何の違和感もない。
そらそうよなぁとさえ思った。
だってアーサーってただのブチ切れた弱者男性でしかないんだもの。
今作は「弱者男性を担ぎ上げて遊ぶ話」でしかない。土台無理のあることをしてるんだから、そらああなるよ。
だからこそ
最後の方は愉快だった。
あのアホな爆発と最後のアイツ、サイコーじゃない?
最後のアイツこそ元来のイメージに近い「ジョーカー」じゃん。ナイフで口切ってたように見えたし、今度はアイツがジョーカーになったりするのかな。ミュージカル削ってアイツもっと掘ろうよ。
アーサーは終始、ただの道化でしかなかった。民衆に面白半分に担ぎ上げられてハニトラ引っかかってさ…キャラを演じ切ることも出来ずに……マヌケ。雑魚。ジョーカーの看板は重かった。
インターネットで晒し上げられてるようなマヌケを笑うのが好きなら、今作は最高だと思う。
逆に、前作のアーサーに同情とか共感とかしてた人にとっては今作は最低。
法廷で日記読まれたり色々暴露されたりするシーンで泣いちゃうかもしれない。いじめじゃんね、アレ。
まあでも、気を落とさないように。もしかしたら続編があるかもしれないよ。
アウトレイジだってあの終わり方から続編2つも作ったんだから。
好きなシーン
前作の、病院でタバコを弾いてポイ捨てするシーンが最高に好きなんだけど、今回もそれに近いポイ捨てがあったのがすごく良かった。
禁煙中の人は見てはいけません!