1手詰から始めるフェアリー超入門 強欲編3
前回出題した 強欲協力詰 5題 の解答です。
No.1
43龍、12玉、52龍、11玉、23桂 迄5手
玉を11に運んで桂吊るしの詰み。ただし玉の運び方が問題です。例えば33龍、12玉、32龍、11玉は、21龍を指さざるを得ません。21歩を取れない位置に龍を移動させる必要があります。33龍、12玉、42龍は同歩と指すしかなく失敗です。これらの問題を解決するのが、43龍、12玉、52龍、11玉の4手です。
No.2
42銀、32玉、22桂成、42玉、32飛成 迄5手
通常ルールなら22桂成、42玉、32飛成の3手詰ですが、強欲なので2手目は同玉を強制されます。42銀、32玉の2手を入れておくとこの問題は解決できます。3手目22桂成の局面(下図)で、受方には同玉だけでなく42玉という駒取りの応手が生まれました。駒を取る手であればその中から好きな着手を選べるので、42玉が指せるわけです。
No.3
68角、同桂成、36銀、46玉、47龍 迄5手
初手から36銀、47玉と進めた場合、76龍という駒取りの王手があります。そこで、68角の捨駒で76の桂を退けておきます。
No.4
23と、同歩、44角生、32玉、42金 迄5手
通常ルールなら44角成、32玉、42金の3手詰ですが、強欲なので32玉には43馬という駒取りの王手があります。よって、44角生とする必要があります。
しかしこれでも不十分。44角生、32玉としても、22角成という王手があります。これを消すのが初手23との捨駒。同歩と取らせてから44角生とすれば、32玉の局面で駒取りの王手が存在しないので42金を指すことができます。
No.5
83飛、同馬、26王、22玉、13香成 迄5手
ちょっと駒がごちゃごちゃしていますが、やりたいのは25王、22玉、13香成の筋。しかし、22玉に対しては32香成という強欲手があります。
初手は83飛と打ち、同馬に25王とします。4手目は22玉の一手です。このとき、66飛のはたらきにより32香成が自玉を王手にさらす反則になっています(下図)。したがって13香成を指すことができ、詰みとなります。
32香成を指せなくするという単独の理由で、初手の飛車遠打と3手目の限定移動が成立しています。
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