連作15句 少年の鎖骨
中岡はじめさん主催の「俳句インポスターズ」に、少々罪深い句を3句投句しました。
大雑把に説明すると、「大人の俳句」を匿名で投稿し、投稿句から選ばれた句に対し投票を行って「最も罪深い句」を決める催しで、最後に「最も罪深い句」の作者を推理します。
最終的な投票により、拙句が「最も罪深い句」に選ばれました。
創作意欲がMAXになったので、調子に乗って15句の連作を編むことにしました。投稿句3句を含みます。
「少年の鎖骨」 springs
マリア像隠し少年まねく初夏
接吻は長し終戦日のサイレン
人妻となりし我が身を夏へ晒す
少年の鎖骨を撫づる夏の昼
勾配を確かめつつ二人のシャワー
指先までサイダー溢るるごと快楽
短夜や指輪の痕を触れらるる
歯ぎしりはいとほし指を入れてみむ
二人して素肌にタオルケットかな
少年の喉を一気にソーダ水
湯むきしたトマトの禍々しき赫よ
夏料理作れば食べる人のあり
夕顔や未来は一日づつ減つて
白シャツを着て君は少年になる
密会の夏は正しく果てにけり
中岡はじめさん、すみかさん、熱量の高く楽しい企画をありがとうございました。臨機応変なルール変更もあり、最後まで大変楽しめました。
様々な方向性の句に触れることができ、それもまた新鮮でした。人は誰しもエロという罪を背負って生きているのかもしれません……