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社団戦の振り返り 1日目 1回戦(1)
はじめて社団戦に参加しました。詰パラβ(4部白)で出場しています。
初日の1回戦はリーグ順位1位の「侍」さんとの対局。私は先手番で、お相手はゴキゲン中飛車でした。
対ゴキ中は色々指すのですが、正直自信のある形はありません。今回は急戦にしました。
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後手は左銀を動かさずに玉の移動を優先しました。そして22飛と振り直して下図。
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22飛は31銀型を活かした一手ですが、55歩が不安定になりました。いま考えてみると、もし77銀と上がったら52飛と戻るのでしょうか?
本譜は37桂、42銀と進みます。
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すでに先手が指しやすいと感じていましたが、上図で45桂と跳ねたのが小さなミス(評価値 +600→+200)。45桂、44角、77銀に本譜は33桂でしたが、71角と引く手がありました(下図)。
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77銀で角のラインが止まった瞬間であれば、71角と引いてもすぐには55歩を取られません。そのため、44歩~45歩で桂を取る手が間に合います。参考図1以下、66銀、44歩、55銀、45歩、同歩、33銀(下図)と進んで形勢は互角ですが、桂を失うのは大きいと思います。
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図3では、45桂と跳ねずに単に77銀と上がった方が良かったようです(下図)。
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本譜は図3から45桂、44角、77銀、33桂、66銀、45桂、同歩、33角、55銀(下図)と進みました。
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先手が1歩得である上、55銀・45歩にポジションの利があります。やっぱり将棋は振り飛車を急戦で抑え込んでいるときが一番楽しいですね。
上図で後手は53銀として下図。
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本譜はもう1枚の銀を活用するべく47銀としましたが、35歩と突く手もあったようです。同歩なら34歩、42角、44歩でだいぶ先手が良さそうです。35歩に36桂は、38飛、48桂成、同飛(下図)で銀桂交換になりますが、34歩の取り込みや44歩、65桂、86桂など先手に有力な手が残ります。
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本譜は図5から47銀、52飛、24歩、同歩、56銀、54銀、44歩、55銀と進みました(下図)。
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相手の大駒を抑え込む方針で指してきたこともあり、手拍子で同銀と指してしまいました(評価値 +1400→+700)。上図では43歩成が可能でした。
43歩成に①54飛は65銀(下図)と躱して先手勝勢。②56銀は33角成で先手勝勢です。
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ひねって③66桂、同歩、56銀としても、自然に同歩、同飛、33とで駒得が大きく先手勝勢です。
本譜、55同銀に64桂と打たれました(下図)。
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形勢は先手が良いとは思うのですが、指し手に悩みました。10分くらい使って45桂と指しました(評価値 +700→+300)。以下、44角、同銀、76桂、66角、44歩(下図)と進みます。
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44角、同銀の瞬間に76桂と跳ねるのが好手。上図で44角としたいですが、42飛(下図)と回られて気分がよくありません。
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後手玉に向かう最速の手は53角打ですが、44飛、同角成、88角(下図)と打たれて互角の形勢です。
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以下、同馬、同桂成、同玉に55角が王手飛車です。
参考図6の53角打に代えて11角成は、45飛と捌かれるので自信ありませんでした(そのため図8では43角と打ちました)。
図7では45桂ではなく一旦65銀と受け、85銀にそこで45桂としておけば先手優勢を維持できました(下図)。
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以下44角なら同銀、同歩(76銀は64銀。76桂は同銀)、同角で下図に至ります。
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上図で76銀とした場合、同銀、同桂で下図。
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上図を参考図6と比べると、42飛の一手が入っていません。参考図6の方は76桂と跳ねる手が角取りだったので、先手は角を逃げるだけの手(66角)を指さざるを得ませんでした。参考図11は53桂成(または生)で先手勝勢です。
図7で単に45桂と打っても「65銀、85銀」の交換を入れてから45桂と打っても同じかなと思って本譜は単に45桂と打ったのですが、実際には細かい違いがありました。
(続く)