『ナメプ謝罪』[開発日誌vol.1]
あからんです。
『ナメプ謝罪』というゲームを開発したので日誌を書きます。
突然ですがクイズです
・机にはカード1枚分
・手元にもカード1枚分
「ある人がある場所でボードゲームをするとしたらこれが限界。」
と言われました。さて、どんな場所のどんな人のことでしょうか?
答えは「お酒の場の酔っ払い」でした。
該当するボードゲームは「タブーコード」くらいしか浮かびませんねぇ。
酔っ払いは片手に酒を持ってるからカード1枚しか持てない。
酒の席のテーブルは皿とコップで埋まってるからカード1枚分しか置けない。
知人曰く、さらに「数もわからない」し「ルールもわからない」そうで。
ますます「タブーコード」しかないじゃん。すごいな「タブーコード」。
説明書いらずのタブーコード
ちなみに「タブーコード」は自分のタブーを破らずトークするというゲームです。タブーが書かれたカードを自分だけ見えず、みんなには見えるようにしたらゲームスタート。あとは他人がタブーを破ったと気づいたら指摘するだけ。指摘されたら脱落、脱落したら他の人が脱落するように仕向けるようになる。説明書なんか読まなくてもやることがタイトルでもうわかる。説明するとしても「これやっちゃダメ」で終わる超シンプルなゲーム。
「タブーコード」しか当てはまるゲームがないなら今すぐ作ればパイオニアになれるんじゃない?
ということで、
今回は酔っ払いができるゲームこと『ナメプ謝罪』の開発日誌です。
「タブーコード」の紹介記事ではありません。
(ケンチャンヌさんいつもありがとうございます)
ナメた謝罪をするだけの遊び
『ナメプ謝罪』のルールは簡単。「ナメた謝罪をするゲーム」。それだけ。
中身は「やらかした場面」と「ナメた謝罪の言葉」のカードだけです。
他に何も入ってないことで何をすればいいかわかります。
これで他に何か入れると「これはどう使うの」ってなるんですよね。
余計なものを何も入れなきゃいいんです。これ真理では?
さて、これを酔っ払いでも遊べるようにするとどうなるのか?
机にはカード1枚分しか置けない
札を全部混ぜてドーン!
これでカード1枚分でおさまるくない?
手元が数えられない
手札は好きにとっていい!
って書けば、まちがえても問題なくない?
ルールをみなくてもいい
ナメた謝罪をするゲーム!
これで「やらかし」「あやまり」しかなかったらやることは1つじゃない?山札からとった札を好きに合わせるだけ!
裏表は白か黒かくらいパッと見ただけでわかる見た目にすればよくない?
ってことでもう、説明書なんか見なくてもわかるくない?
むしろ説明書を開かれたら負け、とさえ思ってる!
ゴールはわかったほうがいい
ゲームはおもしろくなってきたらテンポが大事になる。
特にバカゲー、パーティーゲームはテンポがわるいとさめてしまう。
テンポがわるくなる要素を省いたら勝手に加速する。
しかし収束性を持たせないとダレる。
ダレると「つまんない」という体験が生まれる、これは良くない。
だから「もっかい!」「まだやりたい!」と言うくらいで終わらせます。
腹八分目でやめさせるデザインにすることでひとやすみが生まれる。
やりすぎてつかれるデザインだと逆におかわりしなくなる。
1度にいっぱい食べてもらうより、永遠にちょっとずつ食べてもらう。
そのほうが結果的にたくさん遊んでもらえると思います。
そして、酔っ払いはルールがわからない。
なので、自然発生的なルールなら説明いらずで理解しやすい。
よって『ナメプ謝罪』の勝利条件は「他の人にウケたら勝ち」。
終了条件は「いっぱいウケた人がいたら終わり」なんてものにしている。
面白かったら自然とツッコミと笑いが発生する。
指を差して「それはナメてるw」という場面が生まれる。
なので、自然発生した現象を終了条件と勝利条件にしました。
実際は酔っ払い以外も遊ぶので説明書にはもうちょっと明確に書きます。
他人の「ナメてる謝罪」が「ナメてるな」と思ったら「1本!」と言ってあげましょう、「1本!」と言われたカードのペアをゲットしましょう、3ペア以上ゲットしたら「おそれいります!」と宣言できて優勝できます。
なんて感じにしてゆるゆるながらも収束するようにします。
もっと遊びたいところでゲームが終わると感想戦をしたくなります。
その場で生まれた「ナメてる謝罪」の組み合わせの写真をとってSNSに投稿したくなるはずです(してほしいです)。
世の中にナメプ謝罪が出回っていくのを見るのが今から楽しみです!