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「よりよい選句」を目指して
今日のおすすめお題は #わたしの本棚 です。
最近読んでいるのは、これです。
『俳句を愛するならば』
稲畑汀子(いなはた・ていこ)著
NHK出版
稲畑さんは、高浜虚子(たかはま・きょし)という
有名な俳人のお孫さんです。
2月に91歳でご逝去され、
『NHK俳句』10月号で追悼特集が掲載されました。
その誌上で本書を知り、購入しました。
この本は、『NHK俳句』と俳誌『ホトトギス』の連載を中心に、
「選句」と「句会」をテーマに書かれたものです。
話は少し逸れますが、私は6月に俳句の講座に参加した縁で
句会(俳句会)にも参加させて頂くようになりました。
句会は、参加者と講師が各々の作を持ち寄って
無記名で投句し、参加者全員がそれぞれによい句を選びます。
NHKの土曜ドラマ『一橋桐子の犯罪日記』で
句会のシーンがありますので、興味のある方はぜひ(^^)
この句会ですが、まず自分が詠んだ句の中で
どれを投句するかを、自分で選ぶ作業があります。
そして句会の場で、持ち寄られた句の中で
よいと思った句を選ぶ作業があります。
つまり、最低でも2回、「よい句を選ぶ」作業があるのです。
さあ、ここへきて私は困りました。
よい句とはどんな句か、どこがどのようによいのか、これが
さっぱり分かりません。
困っていた所に、目に留まったのがこの本でした。
「句を作る」際に気を付けるべきことは何冊かの本にありますが、
「句を選ぶ」ことについて書かれたものは中々みつかりませんでした。
今はこの本とじっくり取り組んで、「句を選ぶ」ことを学んでいます。
俳句講座の講師であり、そのまま句会の「先生」になっていただいた
村松二本(むらまつ・にほん)氏によれば、
選句は続けていけば自然に実力がついてくるそうです。
また句会で他の参加者の選句を見て、学ぶことが上達につながると。
。。。と言われましても、どこに着眼点を置いて学べばいいのか、
そこからしてまず分かりません。
まぁ経験が解決してくれるものである、ということでしょうが、
ある程度のコツを知って経験を積むのと
漫然とただ年数を重ねていくのとは、やはり違いがあると思います。
作句に関しても先達のいくつかの本が私を助けてくれたように、
選句に関してもこの本がきっと助けになるでしょう。
じっくり腰を据えて、読み進めていきたいと思います。