地域と教育のミライ プロセス4
2月2日に開催する「地域と教育のミライ」というイベントの開催に至るまでの経緯をつづっています。
1~3は以下
そうだ!ガッコウをつくろう!
きっかけ
不登校の進路、地元企業の課題、地元企業とのつながり
現状の課題(採用減、早期退職)
高校生
働くことに対する認識、経験、教育、固定概念への課題
地元企業
採用コスト増、教育システムへの課題
挑戦(学校をつくる)
後期中等教育機関をつくる
現状の高校を改めて整理
結論。
社会に直結しており、実際に必要となるマインドやスキルを教育する必要がある。またそれらを実践、経験を通して学ぶ必要がある。
これについては、10年前くらいから考えており、実際にこれをベースにした学校を2020年につくった。
瀬戸プラクティカルカレッジ。
現在4年目。
座学と実践の往還をベースとした教育を行い、手ごたえを感じている。
上記の学校は個人事業主育成を目的としているが、ベースとなるマインドやスキルは就職する学生にも転用できると確信できた。
今回はさらに、地元企業の社長や責任者に、実際にどのようなマインドやスキルが必要ですか?と聞き取りを行った。
・コミュニケーション
・自分で考えて行動できる
主にこの2つだった。
「では、これらに対する授業を行い、教育された生徒であれば、高校卒業という資格がなくても採用してもらえますか?」
「もちろんです!」
世の中では根深い固定概念がある。
「高校卒業資格がないと働く先がない。」
しかし、その高校で学ぶ内容を地元の中小企業は必要としていない。
ある一部の生徒にとっては、現状自分にとっても企業のとっても全く必要としていないし、必要とされていないことに時間を使っているということになる。
こんな非効率的であり、効果の見込めないことはないということ。
それを踏まえてカリキュラムを多少組みなおした。
1年生:社会人基礎教養
(コミュニケーション、思考など)
2年生:社会人実践教養
(企業ケーススタディ、イベント企画・運営など)
3年生:中期インターン
(1年間で共育企業から3社)
詳細は省くが、方向性は以上のようになる。
また必ずアルバイトはしてもらうということにしている。
アルバイトというものは、社会に出るにあたって、ちょうどよいポジション。
それまでずっと学生。はい、今日から社会人。
これではミスマッチが起きるのは当然。
実際にお金をもらいながら、ある程度の期間仕事をする。
この経験は非常に効果的。
ただし、ただアルバイトするだけでは不十分。
ただ時間を切り売りしているといってもいいかもしれない。
その仕事を振り返ることで、大きな学びとなる。
どんなお客さんがいて、どういう対応をしたのか。
仕事を憶えるときに何を考えていたのか。
店長の指示の目的は?
職場での人間関係をどう見取るか。
そういった振り返りを行うことで、アルバイトというものを最大限に学びの機会にできる。
だからこそ座学のアルバイトのハイブリッド方式での学びが必要。
また何回か説明会をして質問もいただいた。
「それでも結局は中卒ということになり、ほかの企業に転職するときに不利になりませんか?」
「もう社会人としての実績があるので、不利になることないです。」
もちろんそこには本人のモチベーションやそれぞれの会社の方針はあることは前提。
今回一緒に取り組んでくれる会社。
転職は否定していない。
むしろやりたいことができたのであれば、喜んで応援するスタンス。
そうであるならば、もしどうしてもやりたことがあって転職したいのであれば、働いている会社から推薦状をもえらえばよい。
そういうものがちゃんともらえるように日々働くことが大切。
そもそもそういった本質を観ずに、学歴という表層だけで判断する会社に入ること自体がどうなのかとも思う。
以上のことが挑戦1である。
ただし、これだけでは不十分。
なぜならばこれは15歳から18歳を想定しているから。
一番離職率の高い18~20歳の部分が足りていない。
これについての挑戦は次回に持ち越す。
こんなことをやろうと思えたのは、2014年に創立した小中学生対象の瀬戸ツクルスクールというオルタナティブスクールを創り、そこで子どもたちが健やかに、伸び伸びと成長している場面をまじかで観てきたからだ。
そういう取り組みの経験と実績、そして、そこでの問題意識があったからこそ。
現在瀬戸ツクルスクールの生徒、通学を決めた保護者、支えてくれている周りの方には感謝しかない。