6月の読書記録 ~本はいいぞという話を添えて~
こんにちは。
京都芸術大学 通信教育部 空間演出デザインコースに在籍するひじきです。
入学して2年目。
課題の難易度も着々と上がり、ペースがつかめないまま7月になってしまいました。シラバスや課題の評点を見ても、求められる知識やスキルが確実に上がっているなぁと感じます。
私は建築や空間デザインに関する基礎知識がないので常に四苦八苦しながら課題に追われているのですが、そんな時に頼りになるのは圧倒的に本です。
インターネットの海に潜ればいくらでも情報はあるのですが、有象無象、千差万別、玉石混交の情報の中から自分の求める答えを見つけるのは至難の業です。
その点、本はある程度テーマを絞れますし、体系化されて書かれているので内容も理解しやすいです。
パラパラめくって内容を確認してから自分の求める情報と合うかどうか判断できるので、実はインターネットよりもタイパがよいのでは?とも思っています。
「あの本のあのページのあの内容」という記憶に繋がった知識を得られるのも利点といえます。
とはいえ、読んだ気になっているだけで使える知識になっていないと感じることも多々あります…。
そこで、本で得た知識を自分の中に落とし込むためにも読書記録をつけようかなと思った次第です。
というわけで、読書記録をかねつつ「これはいいぞ」という本を月イチで紹介していきたいと思います。
みなさんにとってもなにかのヒントになれば幸いです。
カリスマバイヤー、ヤマダユウが教える デザインとセンスで売れるショップ成功のメソッド
3年次スクーリング課題の「ショップデザイン」。
これはショップのコンセプト設計から商品の選定、建物の図面までトータルでデザインしようね。あと、模型も作ろうね。という鬼のような課題です。
ある程度の指針があるとはいえ、「がらんどうの空間に棚を置く。ポツン。」という貧相なイメージしか湧かなかった自分にとってこの本はまさに教科書のような存在でした。
リサーチからはじまりコンセプトの設定、ロゴの作成、棚の配置、開店後のメンテナンスまで一般的なショップのデザインに必要なことはほぼすべて解説されています。
この本をもとに方針を定め、具体的なプランニングに入っていくとすんなり進められました。おすすめです。
グラフィックス×リノベーションでつくるこだわりのショップデザイン
様々なショップの事例を豊富な写真付きで紹介するだけでなく、ショップで使用されるメニューやパッケージといった統一されたグラフィックまで紹介する本です。
正直、ショップデザインの課題では細かいサインやパッケージまでデザインする必要性も余裕もないのですが、ショップ全体に統一感を持たせる空間デザインの事例として非常に参考になります。
次に紹介する本にも共通するのですが、簡単な平面図が載っているのも非常にありがたかったです。おすすめです。
カフェの空間学 世界のデザイン手法: Site specific cafe design
これはカフェに特化した事例集です。
建築家で空間デザイナーでもある方が書かれているだけあって、平面図やパース、細かいディテールがとにかく豊富。デザインワークだけではなくプレゼン資料の参考にもなる良著でした。
自分は1階にカフェを配置したショップを制作したので、いかに入りやすい雰囲気を作るかというのを意識したのですが、ファサード含め魅力的な事例ばかりで、どれを参考にすべきか迷ったほどです。おすすめです。
地域を活かす!おいしいお土産のアイデアとデザイン
地域の農産物のブランディングをする「ローカルデザイン」という課題と、同じく地域のお土産ものをリブランディングする「デザインマネジメント」の課題の参考にした本です。
日本全国のかわいい、カッコイイ、シンプル、おしゃれなお土産の事例が写真とともに豊富に掲載されています。なぜそのパッケージなのかという背景も書かれているので、Pinterestを眺めるだけではわからないコンセプトとパッケージのつながりも理解することができます。おすすめです。
おみやげに選びたい! ときめくローカルパッケージデザイン
前述の本と内容は被るのですが、こちらは242点という物量にものを言わせたお土産パッケージの辞書ともいえる本です。
パッケージの見せ方も非常にきれいで、プレゼンシートに限らず、作品撮影の参考資料としても非常に有用です。商品のどの魅力を引き出し、どのようにパッケージに落とし込むか、デザインの幅の広さを感じることができます。おすすめです。
アートディレクター/デザイナーの仕事 デザインの手法、思考の源泉
大学のコミュニティサイト「airUコミュニティ」で講師のおすすめ本としても紹介されていた本です。
総勢164名もの著名なデザイナーの事例がプロセスとともに掲載された超贅沢な内容となっています。
事例紹介だけではなく、「アイデアと思考の源泉」と題して普段の生活の中でのアイデア収集法や意識しているルーティンなど、まさにデザイナーの思考の源泉ともいえる活動についても自身の言葉で書かれているというのが非常に魅力的です。
映像、広告、パッケージなどデザインの種類に限らず、デザインに行き詰まったらとりあえず開けば何かしらのヒントがあるまさにバイブル的な本です。超おすすめです。
以上、今月の読書記録でした。
流し読みも含めて、6月の総読書数は15冊。
8月までは重めの課題に右往左往する予定なので、それ以降はインプットにしっかり力を入れたいところ。
それではまた来月。