読んで良かったエッセイ。やっぱり世の中ってそんなに甘くなくでも魅力のあるものだよね。
マイ800字コラムより
ブレイディみかこ・「僕はイエローでホワイトでちょっとブルー」
2022/04/26
どこで、この本の紹介されたのか覚えていないが、
図書館に行ったらこの本を借りようとメモしていた。
どんな内容なのかは全然知らなかった。
なぜこの本をメモしたのか、本を手にするきっかけは
いつも第六感的な出会いだ。
イギリスに住んでいるブレイディみかこさんと
イギリス人の夫。息子の子育てエッセイだが、
イギリスの社会、教育、文化がよく分かる。
それだけではなく、人が人として生きていく「問い」が
満載である。ほんわかしたエッセイではなく、
とてもロジカルで、具体的な出来事を通して息子や
みかこさんが考える「答え」のようなものを読者に
投げかけてくる。だからこちらもそのボールを受け止め
「問い」を考える。
中学生の息子は、学校や社会でいかにすれば人がより良く
暮らしていけるのかにぶつかる。
政治や社会、差別の問題などを自分なりの答えをだし、
ベターな方法を実践していく。
その過程において、いろんなおとな達の考えにふれ、
深めていくところが素晴らしいと思うのだ。
子どもはどんどん吸収する。そして考える。
子どもは親だけで育てるものではない。
学校、友人、地域、社会、マスコミなどの中で育っていく。
イギリスの階級社会は日本以上だから思考が成長する
のかもしれない。日本社会において、子どもたちは
このブレイディ家の息子のように考える機会を
与えられているだろうか。
塾の子どもたちを見て自分の意見を話すこと、
自分の頭で考えること、いろんなことに興味を持つことが、
本当に足りないといつも感じていた。
日本でもそんな授業してほしいなあ。
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