摂食障害のお話。
さて。今回はちょっと飛び降りの話からそれて
私が抱えている病その1について書く。
「摂食障害」
聞き馴染みがあるのではないだろうか。
完治はないと言われることもある病である。
食べ物を体が受けつけない、食べることに罪悪感を抱く、空腹でないと安心できない、100gでも体重が増えると情緒不安定になる、決して食べ過ぎじゃない量でも隠れて吐く……
私が抱える症状だけでもこれだけある。
人それぞれ違う症状を持つ病だと思うが上記が所謂「拒食症」と呼ばれる症状だ。
拒食症はわかってもらいやすいかと思う。
私にとって1番苦しいのは「過食症」と呼ばれる症状だ。食べる。とにかく食べる。いや、食べるなんて上品な表現で、詰め込むと言った方が正しく感じる。胃がパンパンになるまで、水の1滴も飲めなくなるまで詰め込む。
その後は地獄である。
キャパシティーを完全にオーバーしているのだから動くだけで(動かなくても)苦しい。
そして食べ過ぎ=太ると言う恐怖で心臓がバクバクする。
どうしようどうしようどうしよう。
そうだ!吐けばいいんだ!
これが本当の地獄の始まり「過食嘔吐」である。詰め込んだものが全て出るまでトイレに篭もる。夏は汗だくになりながら。冬は寒さに震えながら。トイレとにらめっこする。
吐いても吐いても安心できない。胃液だけが出るようになってもまだ胃の底に詰まっている気がして、水をがぶ飲みしてまた吐く。
電解質が狂って心臓はバクバクして目眩を起こしてしばらく倒れ込む。
しかし、どうだろう。何故だと言うのか。
この行為に依存することになるのである。
普段の食事量が極端に少ない→脳が食べ物を欲する→吐けばいいのだからとキャパオーバーな量を詰め込む→吐く→脳が食べ物を欲する
以下無限ループとなる。
あくまでも私の症状だけれど。
私には拒食症になった明確なきっかけがある。
高校1年生の時、当時想いを寄せていた相手が属していたグループが作っていた個人ブログ。
そこで目にした言葉。
まだここに書くことも躊躇う。
「ブスとデブは非常食」
当時の私は目の前が真っ暗になった。
私のことだ、そう、思い込んだ。
顔は変えられない。じゃあせめて痩せなきゃ、痩せなくては、痩せないと駄目なんだ。
だって「非常食」だから。
大人になった今思えば、お前ら何様のつもりなんじゃいと。さぞかしご自分に自信がおありなんですねと。嫌味の一つや二つや三つ言える。
ただ思春期真っ盛り、相手は想い人。
低体重で入院措置になるまで半年もかからなかった。
当時、1人前の量を完食するのが怖かった私は入院してからも病院食を残し続け体重が減っていった。主治医と何度も話し合い、何kgになったら院内散歩をしてもいいという決まり事を作ったおかげで何とか完食できるようになった。
3ヶ月間の入院で
退院時には平均体重程になっていた。
しかしそれがなんだというのだ。
心はちっとも完治なんかしていない。
あれから10年以上が経つと言うのに。
ふとしたことで拒食も過食も顔を出す。
体重の安定がない。
1人だとどちらもコントロールできないからだ。
1人暮らしを始めた時は酷かった。
拒食からの過食嘔吐。
1日に3回もスーパーに行って吐くために料理をしていた時期もあった。吐き終わる度にもうしない、と思うのに数時間経てば食べたくて食べたくて仕方がなくなる自分が居た。
簡単に端折って書いてもこの量になる。
それ程に摂食障害という病は地獄を見る。
続くかもしれないし
続かないかもしれない摂食障害のお話。
※あくまでも私の症状であり、今現在苦しんでいる当事者の方に全てが当てはまる訳ではありませんことも併せてご理解ください。
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