00017

雨は

まるで花火みたいに

私の目の前で

散ることはなく

光の残像が

夜の向こうで重なって

私の目の前で

今も確かに残っている


そして今夜

隣の老人と交わした微笑みを

私は一生

忘れることはないと

思った


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月森文 tsukimorifumi
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