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Un trésor Ⅱ

2023年3月29日 Paris 朝
ラデファンス アパルトマン

(PartⅠはこちらを↓)


バラハス空港からオルセー空港まで1時間ちょいのフライト
オンタイムで到着したとのこと
いよいよ会える
何が起きるか期待と不安が入り混じるけど
今は何より会いたい

到着までの間、そわそわが止まらなかった
どこで待ってようかな、どの服で迎えようかな
どんな顔して会えばいい??
なんだか学生の恋愛の始まりみたいで笑う

「到着したけど時間が来ちゃったから外でレッスン終わらせてから行くわ」
電話の奥からバイクの音
似たような音が外からするけど…
と、下をのぞいてみると縁石に座ってオンラインレッスンをしている姿が目に入った

何だかその姿を見た時、何とも言えない気持ちに苛まれた
パリの3月はまだ冬に近い
寒空の下、縁石で1時間…
マドリーにいたらそうはならなかったろうに
風邪でも引いたと言ってレッスンもドタキャンできたろうに…
同時に生きる力の備わる彼にグッと惹かれたのを鮮明に覚えている

1時間後、次のレッスンとの合間に彼がやってきた
テーブルに座り、セットして、淹れたコーヒーを片手にまた1時間のレッスン

ダイニングテーブルに座る彼をベットから眺めながら、パリの観光ブックを読む私
なんとも不思議な光景で落ち着かない時間だった

つい数日前までこんな状況になるなんて夢にも思っていなかった
色々な制約が自分を止めていたはずなのに、スタートを切ったというか、終わりに向けて走り出したというか

レッスンが終わり、約束通りハグをして…
「もうそれやるの??」なんて言われながら
彼はシャワーを浴びに行った

その後は流れるまま、、欲望のまま、、
彼の愛に溺れていった
若いのに激し目のそれに、少し面くらったけれど、ただただ愛し合った

17時45分に予約を入れてある世界最古のカフェレストランで誕生日を祝うまで…

adventureとaventureとpassionと
まさに3つが入り混じる24時間とちょっと、の始まりだ

つづく

ラデファンスのアパルトマン

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