企業の栄枯盛衰

日産とホンダの経営統合の話にも驚いたけれど、その話が頓挫しそう…という話にはもっと驚いた。
頓挫しそう、ということよりも、日産とホンダの置かれている状況を知って、それぞれの会社の経営数値的な現状にびっくりした。
有り体に言えば、いつのまに日産はこんなに弱体化してしまっていたのだろう…と昔のイメージとの落差に愕然としたのだ。

日産、自分が就職活動をする頃(35年くらい前)、日本の二大自動車メーカーといえば、トヨタと日産だった(バイクも作っているホンダは3番手というよりも独自路線をいくベンチャー的なイメージ)。
ビールメーカーのアサヒとキリンのように、売上高の一位、二位を競っていた。昭和の子どもだった私たちの親が所有していた代表的な車と言えば、トヨタのカローラか日産のサニーだった。

広告戦略がうまかったのか、車を運転しない自分の記憶に残っているのは、ブルーバード、スカイライン、セドリック、セフィーロ、シーマなど、日産の車がほかのメーカーよりも多い。
当時の就活生(その当時はそのような呼称はなかったけれど)にとっては、本社が銀座にあったこともあり、企業イメージ(実際の企業の財務体質や開発力などは別にして)としては、トヨタ(本社は愛知・豊田市)よりもよかった記憶がある。
実際は、1990年代に入ってバブルが弾けて経営難、カルロス・ゴーンの経営再建に突入、のようだが、キラキラ輝いていた頃のイメージが自分の中にある。

自分が就職活動したのは約35年も前、企業の栄枯盛衰があっても当たり前。
かつて、当時は都市銀行(今は大手銀行と言いますね)と言われてきた銀行も合併して集約されてしまった。
証券会社も四大証券(証券、證券、二つ表記があって証券は大和だけだから要注意なんて言われていた)なんて言われていたが、現在同じ名前で残っているのは野村と大和だけ。生保や損保会社も今とは違う社名ところが多かった。
自分が就職をする前後は、バブルの最後、日本経済が最後の輝きを放っていた頃。
その頃と今とで栄えている企業が変わっていてもあたり前。
でも、その頃の輝きを知っている身としては、何かとてもさみしい気がする。
これからは、もっと短いスパンで、企業の栄枯盛衰が起きそうな気がする。

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