2021年読んでよかった!おすすめ本3選
2021年は、能動的に読書をしてきた年でした。
読書を「ただ読むだけ」では終わらせない以下のような工夫も、自分なりにできていたかなと思います。
毎月の読書ログ執筆
購入した理由をメモしておく
付せんやメモをしながら読む
一方で、「読んで学んだことをまとめる」という点は試行錯誤の途中です。そして、積ん読の多さ、、、娘には「おかーさんは、本をたくさんもっていてすごいね!」とほめられる?ものの、ちょっと収納スペースがあふれてきています。どうにかせねば。
そんな2021年に「読んでよかった!」と思った本を厳選して3冊ご紹介します。
『校正夜話』西島九州男
「校正の神様」と呼ばれる方たちがいることを、今年になって知りました。その中の一人が、岩波書店初代校正課長である西島九州男さんです。
およそ40年前に出版された『校正夜話』は、その西島さんの仕事観や人生に触れられる本です。
大正5年から校正にかかわってきた西島さんの仕事の様子、とても興味深いです。漢字の扱いに悩んでいたり、若者の言葉遣いの乱れを嘆いていたり……。校正者として言葉に向き合う者あるあるがふんだんに盛り込まれており、親近感がわくほどでした。
校正の世界の歴史と奥深さに触れ、「校正」という仕事の原点はここにあるのだと感じました。
(Amazonを見たら、定価の10倍と高騰……絶版なのかな)
ちなみに、校正者としての姿勢を学びたいときは、大西寿男さんの『校正のこころ』がおすすめです。書籍校正者を目指す人はもちろん、Web校正者も一度読んでおくべきだと思います。
『読みたいことを、書けばいい。人生が変わるシンプルな文章術』田中泰延
ふと図書館で見かけて気になって、読んだらじわじわ笑いが止まらなくて、改めて自分で購入した本です。「たしかにそうだ(笑)書くしかないな(笑)」と笑えてくる不思議な本。
小学生のころから何かしら書いてきた私が、いま書くことを仕事にしています。幸せなことではありますが、人から依頼されたことばかりを書いていると疲れることも。
そんなときに読むと「そうだ、書くってこういうことだった」とわくわくしてくるんです。そして、また、書きたくなる。
ライター業や「SEOライティング」に疲れている人へ、特におすすめします!
『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』エミリー・ワプニック
「そっか、私はこれでいいんだ…!」と思えた本です。
私は飽きっぽくて、なかなか仕事や物事が続かないタイプです。「なんかつまんない」と思ったら、もうできなくなってしまうという。
ライターという仕事に出会ったものの、「ひたすら依頼された記事を書く」ということに若干飽きてきて、校正という仕事を追加することにしたという経緯もあります。いまとなっては、「ライター×校正者」は良い組み合わせで、両方行き来しながら仕事をするのが私にとってちょうどよいバランスだと感じているのですが。
「同じ仕事を続ける」ことはできなくても、興味を持ったことをいろいろ組み合わせて仕事を広げていくスタイルもありなんだと肯定してもらえました。
「飽きっぽい」「仕事が続かない」「器用貧乏」という自覚がある人におすすめです。
さて、この本については、どうしても腑に落ちない点があります。
なぜ、「一生食っていく」なのか、です。なぜ「一生食べていく」ではないのでしょうか?
原題は「How to Be Everything: A Guide for Those Who (Still) Don't Know What They Want to Be When They Grow Up」。DeeL翻訳によると「大人になっても何になりたいかわからない人のためのガイド」だそうです。
翻訳者の方にぜひ聞いてみたいです。なぜ「一生食っていく」と訳したのか。個人的に「食う」という表現が好きではないこともあり、、、めちゃめちゃ気になってしまいました。
気になりすぎて、原書を購入したほどです。何かヒントが見つかるかもと思って。
もちろん積ん読ですけど。(来年の課題ですね)
来年に向けて
2021年秋、初めて商業出版される書籍の校正をしました。
校正の勉強を通して、本がどのようにできるのかわかっているつもりでしたが、実際に原稿を目の前にすると、その道のりの大変さを実感しました。そして、書籍校正が予想以上に楽しく夢中になれるものだと知りました。本って楽しい!
来年は、もっと本を味わえるように、もっと本から学べるように仕組みを整えたいと思います。
今年は仕事について「広げるだけ広げてみる」というスタンスでいたため、「ちょっとでも気になったら買う」「○○さんが紹介していたら買う」など、とにかく買っておこう感がありました(そして積ん読行きが増える)。
来年は自分の方向性を定め、「これはいまの自分に必要な本かな?」と吟味してから購入したいと思います。