赤松林太郎先生オンライン公開レッスンを拝見して
5月31日 大阪音楽大学のyou tubeにて、赤松林太郎先生によるオンライン公開レッスンがライブ配信されました。
高校生の生徒さんと赤松林太郎先生は、zoomを使ってのレッスンの模様をリアルタイムで配信されました。
曲目は、
ショパン ピアノソナタ2番 葬送より1楽章
ベートーヴェン ピアノソナタ 30番 1.2楽章
走り書きでメモを取りながら見せていただきました。
赤松林太郎先生は、上品でとても素晴らしい芸術家だと感じました。
私はどちらの曲も弾けませんが、演奏する上で、色々と参考になる事を沢山知れました。
その中から印象に残ったことを、少し、アウトプットしたいと思います。
ショパンにとってのスペシャルな調性は、変ニ長調!もっとも美しく描きたかった。
福間洸太朗さんのオンライン講座の資料の中に、調性各論というのがあり、そこの変ニ長調をみると、
●笑うに笑えず泣くに泣けない感情
●魅惑的、荘厳、長調の中で最も暗い
とあります。
演奏において、ハーモニーを聞くという事がとても大切な事だと思いました。
ショパンは、若い時にパイプオルガンを演奏した事があり、コラールのように一つ一つの音を味わっていたので、美しさが重要なことである。指でつなげるレガートを。替え指をよく使っていた。例えば5でとったものを4に変えるなど。
音形が上に上がっていくときは、上から光が降ってくるイメージを持つ。→上をみる。
クロスリズムはわりきれないもの。感情もわりきれないもの。
ショパンはオペラをみて、歌う事がどういう事かわかった、と言っています。
演奏するということは、自分の中で発電することです。赤松先生の熱気が伝わってきました。
キャラクターをガラリと変える演奏を魅せてくださり、オンラインなのに凄く伝わってきました。
分厚い響きを出す時に、ソプラノばかりを響かせるのではなく、右手の場合、親指に意識を持つ。
他にも沢山ありましたが、省略します。
そして、質問もいくつか寄せられ、それに対してもお応えくださいました。
質問「指導する上で大切にされていることは?」
先ず、いいなと思う事を拾い上げてポジティブになりましょう。できないところは誰にでもあります、赤松先生自身も、と。それを、全部をなおそうとすると難しい、大切なところを1.2箇所直すところを伝えて、それが直せたら他のところも素晴らしくなる事が多いです。
言葉で伝えましょう。怒る、叱るは無意味だと思います。
質問「仕方なくアルペジオにバラして弾く時、拍の頭であわせるのか?どうか?」
中村紘子先生は、手がとても小さい方だけど、瞬発力があり、ほぼ同時に鳴らすことができて、バラして弾いてるとは感じられなかったです。手が小さいからと諦めなくてよいですよ。
頭で揃えるか?というのは、その曲によります。バロック、古典、ショパンは大抵、頭を揃えますね。
質問「弾くのに必死になって、拍子感がなくなる生徒に、どのような指導をしたらよいですか?」
赤松先生自身も、弾くのに必死になる事があられるそうです。誰でもそうなりますよね、と言われて、インベンションの曲を例にだされて、音数を少なくして、弾いてみてどんなニュアンスの曲かを感じることをしてみましょうとのことでした。
後半は、ベートーヴェン ソナタでしたが、省略します。
イメージを持つことが、ピアノを演奏する上で、大切な事なんだと思いました。
イメージを持つためには、色んな経験、自然に触れたり、読書をしたり、、、するとイメージ力が広がるのかなぁ〜?!
おふたりの生徒さんのレッスンだったのですが、赤松先生の温かいお人柄に、最初は、緊張していた生徒さん達の音色が壮大な音色に変わっていくのが感じられ驚きました。