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距離

抽象的な言葉しか出てこない僕の話を聞いて、現実から目を背けていると呆れるならば、きっと上手く世を渡り歩くことができるだろう。誰もが理想を先送りにして足元を固める中で、武器のない僕は先駆けて理想を求めることを武器にするしかない。正解がない夢との付き合い方、どの方向に思考を巡らせても変わらない行動、経験で変わっていく価値観、過ぎていく時間、老いていく身体、余命、残していく命、財産。全てが今と細い糸で繋がっていることは間違いない。今感じている値札への違和感や商売への嫌悪感を無視できないこと。それらから如何に距離を置くか、または諦めて共生していくかは離れてみないと決断できないだろうし、つま先が無意識に向く方向にしか距離を伸ばす余地はない。

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