見出し画像

鮮度

欲を受け止める器は決して溢れることがない。勢いよく注いでも、ひっくり返しても欲はそこに在り続ける。そして、注ぐ量に応じて同量が底から抜けていく。満たし続けることの価値が分からなくなると、空である方が楽なように思えてくる。しかし、欲は消えることはなくとも腐ることはあるものだ。注がなければ底から抜けるだろうと高を括っていると、いつの間にか腐乱した欲を抱えているなんてことがある。消費を抑えることこそあれ、常に鮮度の良い欲を器に注ぎ続けるべきだろう。

ISO200
f3.2
1/40s

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集