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迫る雲よりも高く背負い上げた荷物を降ろした瞬間、岩の感触だけを両足裏に残して体重が消えた。擬似的に宙に浮いたその状態を浮世離れと称することは誇張のしすぎだろうか。僕の目には誰もが羽を伸ばしているように見えた。

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