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月紙
2024年7月12日 14:06
人の手が届かぬ故に偶然と空を見上げて西陽を見送る人の手で創造された景色は整然としている。そこに何があるのか一目で分かり、再現性がある。外れ値が少ないからこそ期待を上回ることが少ない。撮るのは簡単だけれど、写真が何を記録したものなのか思い返せないならば、僕の写真は変わらない。
2024年7月9日 14:32
滑らかに闇を横切る明滅に誘われ惑いくらむ足元闇の中では蛍の発光が眩しく感じる。その光を追いかけていると自分が闇にいることを忘れてしまう。靴に水が染み込んだ時、ようやく我に帰り、深く目を閉じる。虫に刺された手の甲が痒くなり始めた。