振り返りで上手くいかなかったことを資産に変える
こんにちは。企業変革コンサルタントの小野司です。
企業変革に取り組む若きリーダーさん、経営者様に、変革活動のヒントをお届けしています。
変革活動では上手くいかないことの方が多いです。ここでは、上手くいかなかったことを資産にする方法について紹介いたします。
一般に、やってみて上手くいかないと、その取組みがムダになってしまう、マイナスを生じさせてしまうと考えてしまいがちです。それを失敗ととらえる方もいます。
会計には「経費」と「投資」という言葉がありますが、これは「経費」の考え方です。経費は使うとなくなってしまうものという性質があります。
一方、「投資」は、使った(投入した)お金が、後に大きくなって返ってくるという性質があります。
変革活動では、多くのことに取組みますが、思うようにいかないことが多いです。その取組みの一つひとつを「経費」ではなく「投資」にすることが、変革のエネルギーを高める上で大切になります。
では、どうすれば「投資」にできるのでしょうか。それは、“振り返り”で行います。
振り返りは、“よかったこと”、“大変だったこと”の2つを対比して行います。なぜなら、一般的に何かを変えると必ずといっていいほど、“よかったこと”と“大変だったこと”の2つが現れるからです。
やってみて(失敗してみて)、“よかったこと”を振り返ります。一方、“大変だったこと”もポジティブに振り返ります。これを変革メンバーのみんなで行います。
変革活動が上手くいっているチームほど、この振り返りが上手です。失敗の中から“よかったこと”を鋭い視点で見つけ出すこともあります。これがお宝(無形資産)になります。「投資」になります。
一方、振り返りをしなければ、「経費」で終わってしまうこともあります。必要経費という言葉もありますが、それではもったいないのです。無形資産に変えて組織に貯めておきます。
“振り返り”は拙著『ちっちゃな「不」の解消から始めるカイゼン活動』で最もお伝えしたかったことの一つです。拙著の7章p186にございます。
みなさまの参考になりましたら、ありがたく思います。
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