ポジティブになるために「不」の吐き出す
こんにちは。企業変革コンサルタントの小野司です。
カイゼン活動、QCサークル活動、働き方改革、企業変革活動に取り組む若きリーダーさん、経営者さんに、活動のヒントをお届けしています。
私は、カイゼン活動の最初に、チームで“「不」の吐き出し”をすることをおすすめしています。「不」とは、不便、不自由、不足、不安、不平、不満などで、これをポストイットなどに書き出してもらいます。
「不」の吐き出し方は、拙著『ちっちゃな「不」の解消から始まるカイゼン活動』日刊工業新聞社p130を参照下ださい。
https://pub.nikkan.co.jp/books/detail/00003599
このアプローチを社長さんなどに提案いたしますと、
ネガティブなエネルギーが生まれるのではないか、
単なるグチ大会・暴露大会になるのではないか、
メンバーにポジティブな雰囲気をつくりたいので逆のアプローチになる、
などと言われることが多いです。
実際に取り組んでみるとその懸念はほとんどないです。私の経験で言えば1-2%程度です。
「不」を吐き出すには、確かにネガティブなことを思い浮かべます。感情的なことを思い浮かべる時もあるようです。しかし、それを紙に書き出すと自分の「不」を客観視できるようになります。
この“書き出す”というところがポイントです。
頭の中にモヤモヤがある場合、書き出すことで、自分の「不」を俯瞰できたり、案外たいしたことないと思えたりできます。
ほとんどのワイガヤでは、「不」を書き出している時は、みなさん静かに自分と向き合っています。瞑想や座禅をしている場のように、部屋の空気が澄んできます。
最近、ジャーナリングという言葉を知りました。書く瞑想ともいう方もいるそうです。ジャーナリングはGoogleでも採用されているそうです。頭の中のモヤモヤを書き出すことで、気持ちが落ち着いたり、自分を客観視できるそうです。
私がこれまで携わってきた「不」の吐き出しは、このジャーナリングに似ています。
前職時代、ある取締役研究所長から、ワイガヤは、ガス抜きだろうと言われたことがあります。口が悪いだけで、応援の意味で言われたのですが、“ガス抜き“と理解されているように感じましたので、その場で訂正させて頂きました。
「不」を単に口から吐き出すのではなく、ポストイットに書き出して行う「不」の吐き出しは、瞑想に似てきます。自分と向き合うことになります。
この吐き出しの後は、多くのメンバーは気持ちが落ち着いてきます。
そして、メンバーの中にカイゼン活動に取り組もうという興味や好奇心が生まれ始めます。
私は、ポジティブになるために「不」の吐き出しをすると位置付けています。
これが、「不」の吐き出しの目指すところです。
みなさまの参考になりましたら、ありがたく思います。
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