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穂の歌。

さて、今年もあとわずか。
この季節のルーティンでは、どうなるかわからない来年についてぼんやりスタンスを決める事を気づいたら毎年繰り返している。

あくまでぼんやり。旅の計画で『こことここには行きたい』ぐらいの気楽さで行う。
実行出来れば目標の達成感があるし、余儀なく計画変更があったとしてもそれはそれで予想外を楽しむ事ができる。

突風なのか、そよ風なのか、誰かとつむじ風を起こすのか、自分自身がどこに向かってどういう風(かぜ)になるのか、をぼんやり決める。

追い風向かい風、幾つもの風が吹いている。

今年は暗闇で鉛が鈍く光るような一年だった。
トンネルから抜けたいと思いながら迎えた2024年から、喉元過ぎればの心境の現在がある。

半年かけて先日読了した小説。読書を普段しないので長編の読書と内容による重厚感が凄かった。

今年も気づけば残り3週間を切っている。
年々一年の体感が加速しているのは否めない。

たくさんの様々な事を見つけ、観察し、仮説を立て、さらに思い込んだ断定や、しっぺ返しの痛みを伴ったそれを裏切る発見がある。
そういった身勝手で利己的な見解をマイペースに遂行する中、自分の環境下にあるたくさんの人の心を無神経に通り過ぎ、後になってハッとする。
くだらない事で米粒ひとつの勇気も持てず、またくだらない時に無知極まりない蛮勇を撒き散らす。
そういった自己嫌悪になる自分らしさのカルマ。

穂が合唱のように歌う時の風が好きだ。

もし、生まれ変わる事が出来たなら。
もし、全く違う風に吹かせる事が出来るのなら。

今世を生きながら、来年はそんな風が良い。

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