ベテラン社員には兼職を認めて第二の人生に備えさせよう
終身雇用は、日本人サラリーマン(女性を含む、以下同様)の心の支えです。「路頭に迷う事が無い(可能性が小さい)」という事は、何にも増して心の平安です。したがって、終身雇用制を止める企業は、よほど高い給料を払わない限り、人集めに苦労するでしょう。
終身雇用制(定年後再雇用を含む)は維持しつつ、年功序列賃金を緩やかにし、退職したい社員には自発的に退職してもらうようにする、というのが現実的でしょう。
同期が課長になる頃には、サラリーマンとしての自分の将来が見えて来ます。社内で頑張っても報われないと自覚する人も出て来るでしょう。そうした人には兼職を認め、あるいは推奨し、「自分が輝ける場所を探しましょう」と背中を押してあげましょう。
サラリーマン社会、能力があっても出世しない人、会社が自分に合っていない人、等々が少なからずいますから、彼らが再チャレンジする可能性を広げる事は重要です。会社としても、部長にできない社員を定年まで雇っておくより、輝ける場所へ転出してもらった方がハッピーでしょう。
問題は、重役候補の優秀な社員が兼職する場合です。「君は重役候補なんだから、兼職で他社の空気を吸うのは良いが、転職はしないでくれよ」と頼めば、転職する人は少ないと思いますが・・・