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やさしい物理講座ⅴ48「(命題)東京⇔ハワイ間を航空機で飛んだ飛行時間に地球自転の物理的影響を考察」

命題:東京とハワイ・ホノルル間の飛行時間が地球自転からどの様な影響が及ぶかを考察してみた。

       皇紀2682年(西暦2022年)9月16日
       さいたま市桜区
       理論物理研究者 田村 司

素朴な疑問(知的好奇心)との出会い。

地球の自転と逆らって航空機は飛ぶ。帰りは自転と同じに飛ぶ。その時、自転速度ジェットの2倍の速度(赤道付近)である。  これだけ早い速度で自転している上を飛ぶ航空機は自転から影響を受けないのであろうか?
40,000㎞÷24h=1,667㎞/h 

次のURLをご覧ください。

Globespin.gif (512×512) (wikimedia.org)

知り得てる物理的数値(条件)


東京⇔ハワイ の距離  6,489Km  
日付変更線を跨いで時差19時間となる。
航空機の飛行速度 800㎞/h~900㎞/h  亜音速と言われる
計算しやすくするために飛行速度833㎞/hと仮定して計算する。

時刻表による所要時間

東京⇒ハワイの飛行所要時間(時刻表によると 7:50)
ハワイ⇒東京間の飛行所要時間(時刻表によると 8:10)

時刻表から算出(時差19時間)

羽田発 21:00・・・・ハワイ到着 9:50   飛行時間7:50
(ハワイ時刻2:00)
ハワイ発 16:20・・・羽田到着  19:30   飛行時間8:10
(日本時刻11:20)

自転速度・・・ジェットの2倍速度  
40,000㎞÷24h=1,667㎞/h   1667㎞/h÷2≒833㎞/h

地球の自転は北極から見て時計の逆回りである。西から東の方向に回るのである。

次のURLをご覧ください。自転する地球の動画です。

Globespin.gif (512×512) (wikimedia.org)

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/30/Globespin.gif

直線距離の所要時間

東京⇒ハワイの距離を自転を考慮に入れないで単純に直線距離を飛行速度で割った場合の所要時間は次の通りとなる。

6,489㎞/h ÷ 833km/h ≒ 7.8h

大気に発生する偏西風の発生原因

偏西風とは、北緯30~60度あたりの中緯度帯の上空1万メートル付近の高さで吹いている西風のことです。
詳しくは、偏西風は熱帯地域の加熱を中心とするハドレー循環と極地域の冷却を中心とする極循環の二つの子午面循環の間の層厚(温度差)の違いと、地球回転の影響(コリオリの力)により発生する。偏西風は高度とともに強くなり対流圏界面付近で風速が最大となり,特に、風速の強い狭い区域、すなわちジェット気流とよばれる帯を形成する。


ハワイ・ホノルルの位置が自転で東京の緯度に達するに要する時間は

東京の位置 北緯36度東経140度

ハワイ 北緯21度、 西経157度

東京とハワイ・ホノルル間の経度差
(180°-140°)+(180°-157°)=40°+23°=63°
360°÷24h=15°/h

東京⇒ハワイ・ホノルル間の経度差の自転による所要時間

63°÷15°=4.2h  自転で東京の経度の位置がハワイの経度の位置まで到着する時間は4時間である。極論であるが、自転による重力・慣性力を抜きにして(緯度も考えない)、留まることが出来るならば、4時間後にはハワイ・ホノルルに着くことになる。しかし、そうはならないのである。航空機の飛行期間には自転はによる所要時間は余り関係しないようである。

考察(結論)

 大気ごと地球の重力(引力)により、慣性の法則で移動するので大気も自転速度随伴するように自転する。ここで、大気の動きで偏西風を生じさせ、偏西風の動きが飛行速度にも影響する。また、経度(東京の位置 北緯36度、ハワイ 北緯21度)によって、慣性力の違いから偏向力(コリオリ力)が働く(北半球では右へ方向を変える見かけ上の力:コリオリ力)。

Globespin.gif (512×512) (wikimedia.org)


経度・緯度の解説図

1884年、万国子午線会議において、ロンドンのグリニッジ(Greenwich)にあった「旧王立グリニッジ天文台」を通る子午線を起点と定めました。これが本初子午線です。

経度は本初子午線を 0度とし、東西それぞれ 180度に分け、東を東経、西を西経として数える


厳密には地球は完全球ではなく、南北に扁平であるので、緯度 1゜に相当する距離は赤道付近で 110.57km、極付近で 111.70kmと、1km強の違いがあります。しかしながら、これ程の違いは航海上で問題となるものでなく、航海計画でも緯度目盛を使用して距離の測定を行います。参考までに、経度 1゜は赤道上で 111.32kmになります。

巡航高度は、目的地までの距離や気象条件、気流の状態によって異なりますが、一般的には3万5000フィート(約1万m)といわれています。高度1万mといえば、気圧は地上の4分の1、気温はマイナス50~55度Cの世界です。なぜ、「1万m」が巡航高度に定められているのでしょうか。

高度が高くなればなるほど、空気の密度が薄くなることは皆さんご存知でしょう。高い山に登ると呼吸が苦しくなるのがその証拠です。つまり、上空高く上がれば上がるほど空気の密度が薄くなり、空気抵抗が小さくなります。空気抵抗が小さいため、少ないエンジン出力で速度が出せるということです。低空を飛ぶよりも、高いところを飛ぶほうが、燃費がいいのです。

蛇足:2022年6月29日:1960年以来最短の1日

研究者たちが高精度な原子時計を用いて地球の自転速度を測定し始めたのは1960年代。そして、2022年6月29日、異常な値が記録されることになる。24時間より1.59ミリ秒短い周期で地球が一周し、測定開始以来最短の1日となったのだ。

©The Daily Digest 提供


参考文献・参考資料

経度、緯度について詳しく (aokids.jp)

旅客機の巡航高度が1万mに定められている本当の理由 | 飛行機の素朴な疑問を集めてみたら・・・ (skyshipz.com)

地球の自転が突然スピードアップ、一体なぜ? (msn.com)

地球の自転 - Wikipedia

偏西風 - Wikipedia

Globespin.gif (512×512) (wikimedia.org)

地球の自転の向きと飛行機の飛行時間の関係は? | 海外旅行・海外留学 (gaikoku.tokyo)

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