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政治(金融)講座ⅴ1281「中国のドル建債のデフォルトが引き起こす金融危機 (the financial crisis)」

 世界中で中国の経済破綻の影響を心配している。しかしこれは中国が招いた政策の結果と責任である。
 金融機関に45年間身を置いてきた吾輩の個人的な見解であるが、中国の経済破綻は中国内部の債権者や米国の出資者やオフショア債権者の被害に留まると考える。
 中国から発表される経済指標は捏造されているからそれを根拠にすることができない。中国のGDPはだいぶ盛られた数字であると言われている。
 十数年前から中国には鬼城マンション(ゴーストタウン)が建築されて廃墟マンション(ゴーストターン)の存在が報道されていた。これからわかることは、リーマンショックは2008年に発生してから15年経つ。そうするとその当時から中国の経済崩壊の兆しが始まっていたと思われる。
 胡錦濤と温家宝のコンビ時代にリーマンショックの世界金融危機が起こり、中国では経済危機回避の為に大量の国家予算が投入されて景気刺激がなされたが、その景気刺激策がGDPに寄与したが投資効果のない無駄な鬼城マンション(ゴーストタウン)などを生み、つまり、建築・建設され投資資金が収益を生むことなく、無駄に浪費されたのである。

リーマンショックは米国でサブプライム住宅ローン危機などの融資が証券化され、不良債権の存在が不明になるような事態になった。そのような状態を作り出したのが、投資銀行や機関投資家、ヘッジファンドが関与して、デリバティブと金融工学を駆使した投機操作を含むレバレッジド・ファイナンスを膨張させた。このような証券化メカニズムが直接の原因となってこの成長連関が破綻し、グローバル金融危機・経済危機を誘発した。
 翻って、今中国で起こっている不動産バブル崩壊は米国の一部投資機関と中国の金融機関やシャドーバンクに被害が限定されるであろう。このような中国の経済崩壊の被害を受ける金融機関は融資判断の能力に欠ける金融機関であると経験から思う。冷静に中国の経済を俯瞰すると投資計画に収益性を考えない共産主義の独特の計画経済の実態であると言わざるをえない。それは、収支・採算を考えない一帯一路の進捗状態と発展途上国が「債務の罠」と言われる程の苦境を作り出していることからうかがい知れるのである。このような収益性を考えない設備投資の計画経済の結果が過去には旧ソ連の崩壊に結び付いたのである。中国の計画経済の失敗が中国の経済破綻を生むのである。今回は、中国不動産バブル崩壊・破産に関する報道記事を紹介する。

     皇紀2683年8月18日
     さいたま市桜区
     政治研究者 田村 司

中国恒大集団、NYで連邦破産法15条の適用申請

Jeremy Hill によるストーリー •55 分

The China Evergrande Group logo displayed atop the company's headquarters in Shenzhen, China, on Thursday, Sept. 30, 2021. China Evergrande Group started returning a small portion of the money owed to buyers of its investment products, weeks after people protested against missed payments.© Bloomberg(ブルームバーグ):

中国の不動産開発会社、中国恒大集団は17日、米連邦破産法15条の適用をニューヨークの連邦破産裁判所に申請した。法廷文書で明らかになった。  連邦破産法15条の適用により、米国内の資産が保護される一方米国外の場所では債務再編策が練られることになる。国際的な債務再編では、取引を最終的に取りまとめる過程で連邦破産法15条の適用申請が必要になることがある。  
恒大の申請は香港とケイマン諸島で行われている再編手続きについて言及。
同社は数カ月前からオフショアでの債務再編計画の仕上げに取り組んできた。4月には、債務再編計画の実行に必要なレベルの債権者の支持をまだ得ていないことを明らかにした。7月には、この取引に関する採決を行うことについて裁判所から承認を得ており、今月中に会議を開く予定。 
 恒大は財務を巡る不透明感が数カ月続いた後、2021年12月に初めてドル建て債のデフォルト(債務不履行)に陥った。同社の苦境をきっかけに中国不動産セクターを巡る懸念の波が発生し、その後も波紋は広がり続けている。  恒大の破産専門弁護士にコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。

関連するビデオ: テレ朝news
【速報】中国恒大集団 NYで連邦破産法15条の適用申請 米メディア

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「恒大ショック」再び、中国不動産大手の経営危機 約1兆円の赤字、迫る「碧桂園」の流動性リスク

財新編集部 によるストーリー •

安徽省阜陽市にある碧桂園のマンション(写真:CFoto/アフロ)© 東洋経済オンライン


中国で売り上げトップを誇る不動産会社であり、これまで一度も債務不履行をしたことがない碧桂園(カントリーガーデン)で流動性危機が起きている。わずか2週間のうちに、中国の不動産市場で「恒大集団」以上のリスクと見られるようになった背景は? 中国の調査報道メディア「財新」がその詳細を解説する。
またもや中国で大手不動産会社の経営危機のニュースが広がった。
かつて長年トップセールスを誇り、非常に高い回転率で知られていた大手不動産デベロッパー・碧桂園は、8月10日夜に2023年1~6月期財務報告の予測数値を発表。450億~550億元(約9000億~1兆1000億円)の最終赤字になる見通しを示し、「政府と管理当局の支援を求める」との一文も添えた。これは、同社自らが危険信号を公表したようなものだ。
碧桂園は、2022年に初の年間赤字を計上したが、その額はわずか29.62億元(約590億円)だった。今回の大幅な赤字について、碧桂園の莫斌(モー・ビン)総裁は「同社は設立以来最大の困難に直面している」と述べている。

8月上旬から噂は飛び交っていた

8月上旬から碧桂園に関するさまざまな噂が飛び交い始めていた。8月7日、「仏山市自然資源局の土地譲渡価格第1期分の早期支払いに関する督促状」という文書がネット上に出回った。それによると、碧桂園が所有する広東省仏山市南海区にある土地は、今年7月15日までに第1期分として13.7億元(約270億円)が支払われるはずだった。本記事は「財新」の提供記事です© 東洋経済オンライン
しかし、規定期間内に支払われなかったため、契約違反となった。仏山市自然資源局は、碧桂園の関連企業に対し、契約違反および契約不履行について連帯責任を負うことを要求した。また、この「督促状」には公印が押されている
財新の取材に対し、仏山市当局は「文書の信頼性を繰り返し検証している」と答えるにとどまり、碧桂園は一切コメントしなかった。しかし公開情報によると、この「督促状」に記載されている土地取得時期、契約締結時期、関連する土地譲渡料と支払い時期などの情報はすべて公式資料と一致している。
この問題にはもう1つ特殊な点がある。仏山市順徳区は碧桂園の本社所在地でもあるのに、なぜこの時期に内部の問題が明るみに出たのか、だ。二者の間に亀裂が生じたのでは、と思わずにはいられない。

関連するビデオ: テレ朝news
【速報】中国恒大集団 NYで連邦破産法15条の適用申請 米メディア
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そして同日、碧桂園は自社で発行したオフショアドル建て債券2本の利子を期日までに支払えなかった。この2本の債券の規模は5億ドル(約720億円)で、利子は半年ごとに支払われるが、今回の未払い利子は2250万ドル(約32億円)に上る。さらに30日間の猶予期間があるが、その期限までに利子を支払うことができなかった場合は実質的な契約違反となる。

この2本の利子の額はそれほど大きくないため、市場では「碧桂園が利子を期日までに支払わないことは、同社が率先して債務再編に着手する可能性を示している」との見方も出てきている。
しかし、碧桂園にとって、さらに困難な日々はこれからやってくる。9月には39億元(約780億円)の私募債1本と34億元(約680億円)の公募債2本が支払期日を迎える。さらに2023年中に、碧桂園とその子会社である碧桂園地産騰越建築は、合計185億元(約3700億円)の債券を支払う必要もある。

強制上場廃止になった、不動産会社も

危機に陥っているのは、碧桂園だけではない。
8月7日、かつて不動産売上高トップ20にランクインしたこともある陽光城集団(ヤンゴー・グループ)が正式に強制上場廃止になることが発表された。中国では、6~7月にかけて不動産会社6社が取引関連の違反により強制上場廃止となった。
不動産業界に財務問題とは別の懸念もある。8月には商業用不動産開発大手・大連万達集団の高級副総裁、劉海波氏がほかの2部門の幹部とともに上海浦東の公安当局に連行された。万達に近い関係者は財新記者に対し、この3人が関与した事件はパートナー側が通報したもので、「他人の利益を奪った」「巨大な案件だ」と述べている。
債券市場の観点から現在、災難に見舞われているのはやはり碧桂園だ。
8月12日夜、碧桂園および子会社2社(碧桂園地産と騰越建築)はいずれも、社債償還取り決めに関する社債権者会議を開き、11本の社債が8月14日の取引開始日から取引停止されると発表した。
財新の統計データによると、取引停止前の碧桂園、碧桂園地産、騰越建築の内外債券は946億元(約1兆8900億円)近くに達し、このうちオフショア債券は約721億元(約1兆4400億円)、オンショア債券(資産担保証券を含む)は約225億元(約4500億円)であった。今回取引停止となった11本の債券の残り総額は157.02億元(約3100億円)で、いずれも2024年6月末に満期を迎えるか、プットオプションが実施される予定だ。

流動性危機は半月で急激に表面化

碧桂園の流動性危機はここ半月で急激に表面化し、投資と融資の双方が同時に財政難に直面し、資本市場では株式と債券の両方が下落した。
8月7日、内部の問題が明るみに出て、碧桂園は仏山市による土地譲渡料の支払いを迫られた。同日、碧桂園は、期間内にオフショアドル債2本の金利を支払うことができなかった。
8月10日、碧桂園に近い関係者によると、碧桂園のオンショア債は9月に集中的に支払われ、同社の手元資金では対応できないため、まずは延長を行い、その後オフショア債について考える可能性もあるという。
(財新記者:楊律、王娟娟)
※原文の配信は8月11日、14日

中国の不動産市況悪化、新築住宅価格が7割の都市で下落…不動産大手にデフォルトの可能性も

読売新聞 によるストーリー •12 時間

北京のマンション建設現場(15日、大原一郎撮影)© 読売新聞

 【北京=山下福太郎】中国の不動産市況が一段と悪化している。国家統計局が16日に発表した7月の主要70都市の新築住宅価格動向によると、前月に比べて価格が下落したのは49都市に上った。6月から11か所増え、全体の7割を占めた。

 価格が上昇したのは6月より11か所少ない20都市にとどまり、4月(62都市)の約3分の1に減った。「1級都市」では北京と上海が上昇した一方、深センは0・6%、広州は0・2%の下落だった。省都クラスの「2級都市」でも下落が目立った。

関連するビデオ: テレ朝news
中国・超高層ビル異変 建設中断相次ぐ…「理不尽だ」購入者が悲痛訴え 日本に影響も

 ロイター通信によると、70都市全体の新築住宅価格は前月比0・2%の下落と、今年初めてマイナスに転じた。6月は横ばいだった。

 住宅市況の悪化は不動産開発業者の経営を直撃している。大手の碧桂園は今月、期限までに社債の利払いができず、デフォルト(債務不履行)に陥る可能性が高まっている。

 中国人民銀行(中央銀行)は6月、住宅ローン金利の目安となる5年物の最優遇貸出金利(LPR)を10か月ぶりに引き下げた。来週にも追加の引き下げに踏み切る見通しだ。共産党最高指導部も7月下旬の政治局会議で、住宅需要を喚起する規制緩和の必要性を示唆している。

 内陸部河南省の省都・鄭州は今月3日、ローン金利の引き下げや住宅取引税の減税を柱とする支援策を打ち出した。今後、同様の動きが広がるとみられるが、どこまで市況改善につながるか不透明感も残る。


中国不動産「碧桂園」赤字1兆円…社債利払いできず、デフォルトなら恒大集団より影響深刻か

読売新聞 によるストーリー •5 日

 【北京=山下福太郎】中国の不動産開発大手「碧桂園」は10日、2023年1~6月期の最終利益が450億~550億元(約9000億~約1兆1000億円)の赤字になるとの見通しを発表した。景気減速に伴うマンション販売の減少が主因で、中国恒大集団に続き不動産大手の経営危機が表面化した。

 碧桂園の22年1~6月期の最終利益は19・1億元の黒字だった。最終赤字転落はこの1年間の不動産市況の悪化が直撃したことを示す。1~7月の販売額は1408億元で、前年同期に比べ35%減、21年同期比では61%減と大きく落ち込んだ。

 ロイター通信によると、碧桂園は米ドル建て社債2250万ドルの利払いを8月6日の期日までにできず、資金繰りが大幅に悪化。今後も大規模な社債の償還や利払いが予定され、仮にデフォルト(債務不履行)に陥れば、金融機関や債権者への影響は恒大集団よりも深刻になるとの見方がある。

 碧桂園は10日、「様々な負債管理策を検討する」とのコメントを出した。

 中国メディアによると、不動産大手「大連万達集団」では上級副社長ら幹部が当局に連行された。巨額の債務を抱える同社の経営再建への影響も懸念され、不動産業界の混乱は今後も拡大する可能性がある。

碧桂園控股が社債償還に「重大な不確実性」と警告 S&Pはデフォルトリスクを指摘

為替 2023/08/17(木) 07:45

碧桂園控股が社債償還に「重大な不確実性」と警告 S&Pはデフォルトリスクを指摘

経営不振に陥っている不動産会社の碧桂園控股(カントリー・ガーデン・ホールディングス)は一部の人民元建て債の取引は引き続き停止される、社債の償還に「重大な不確実性」があると警告した。

同社は、デフォルトに陥った恒大集団のおよそ4倍のプロジェクトを抱えていることから、資金繰り悪化の影響は恒大より深刻になるかもしれないと上海証券取引所への提出書類でコメントした。

格付け会社S&Pは碧桂園控股の苦境は中国の脆弱な不動産市場にとってストレステストであり、連鎖を引き起こす可能性があると指摘碧桂園控股が中小都市に注力していることから、より大きな減損が目前に迫っている可能性があるためオフショア債務のデフォルトに陥るリスクがあると見ているとコメントした。

同社は今月初めに期限を迎えた2250万ドル相当の社債の利払いを履行できなかった。30日間の猶予期間内に支払ができなければデフォルトに陥る。

中国経済の新たなリスク、碧桂園19%安-オンショア社債取引停止

Bloomberg News

2023年8月14日 10:56 JST 更新日時 2023年8月14日 18:06 JST

  • モルガンSが投資判断下げ、満期迎える社債の期限延長を提案も

  • 碧桂園と関連会社が発行したオンショア社債11本を14日から取引停止

中国有数の不動産開発業者である碧桂園は先週7日の利払いを履行できず、デフォルト(債務不履行)回避のための猶予期間が30日を切った。14日の香港株式市場では、投資判断の引き下げを受け、同社の株価が一時19.4%急落し、他の不動産開発銘柄も値下がりした。

  碧桂園は13日の香港証券取引所への届け出で、同社と関連会社が発行したオンショア社債11本の取引を14日から停止すると公表した。

  業務をあらゆる面で圧迫し、近い将来のデフォルト確率を高めかねない流動性悪化を理由に挙げ、モルガン・スタンレーは碧桂園の投資判断を「イコールウエート」から「アンダーウエート」に引き下げた。同社の株価は先週末11日、初めて1香港ドルを下回る水準で取引を終えた。

  碧桂園はまた、満期を迎える社債の期限延長を目指していると関係者が明らかにした。この社債の償還期限は9月2日で、元本残高は39億元(約780億円)だという。

  モルガン・スタンレーのアナリスト、スティーブン・チャン氏は「低位の都市へのエクスポージャーが大きいことを前提とすれば、流動性の困難からの回復には数年を要すると考えられる」とリポートで分析した。中国の景気が減速する中で、不動産不況を終わらせる政策対応の難しさがあらためて浮き彫りになった格好だ。

  巨額の債務を抱え、実質的デフォルトに陥った同業の中国恒大集団の4倍というプロジェクト数を考えると、さらに深刻な影響が懸念される。碧桂園の社債価格は、額面1ドル当たり10セントを下回る著しいディストレス水準。

  昨年末時点の負債総額が1兆4000億元(約28兆円)に達した碧桂園は、市場の落ち込みを過小評価したことを認め、1992年の創業以来で最大の試練に直面しているとの認識を示した。 同社は2023年上期の純損益が最大550億元の赤字になると見込む。前年同期は約19億1000万元の黒字だった。

  複数の債券保有者が匿名を条件に語ったところでは、碧桂園が発行したドル建て社債2本の保有者は、8月7日が期日の利払いを受けることができなかった。

碧桂園が開発した居住用ビル(河北省保定)Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  同社の流動性逼迫(ひっぱく)を受け、中国のドル建てジャンク(投機的格付け)債の動きを反映するブルームバーグの指数は10日、昨年以降で最も低い水準に下げていた。

  UOBアセットマネジメントのポートフォリオマネジャー、ウィー・リアム・ゴー氏は「碧桂園が直近の発表で伝えたメッセージは、中国の不動産市場の苦境について投資家の最悪の懸念を確認しただけだった」と指摘した。

  JPモルガン・チェースのリポートによれば、ソーチョン・リム氏らアナリストは「このセクターだけでなく経済全体により広く波及するリスクが高い」と考える。

原題:Country Garden Crisis Deepensり as Yuan Bonds Halted, Shares SlideCountry Garden Poses New Risk for China’s Economy: Credit Weekly、Country Garden Sinks; Cut to Underweight at MS on Default Risk(抜粋)

焦点:中国不動産大手の利払い不能、政府支援でも危機連鎖のリスク

2023年08月14日(月)09時30分

[香港 9日 ロイター] - 中国の不動産開発大手、碧桂園は2250万ドル相当の社債の利払いを6日の期日までに履行できなかった。このニュースは、中国政府が早期の支援措置を打ち出さない限り、経営が限界を迎える民間不動産会社が増えていくことへの警鐘と言える。

碧桂園が昨年まで最大手の開発会社だったということもあり、業界幹部やアナリストは、ロイターの取材に対し、今回の件では規制当局による強力な支援策実行を促す可能性があると語った。

ただ、多額の債務を抱えて苦しむ中国の不動産セクターが、こうした支援ですぐに持ち直すとの声は小さい。

中国では2021年、中国恒大集団がデフォルト(債務不履行)に陥ったのを皮切りに既に幾つものデフォルトが発生。先月には有力な4社が住宅販売不振に伴う流動性のひっ迫を示唆し、市場に危機連鎖の不安が再燃した。

低コストの資金調達機会がより多く、政府支援を受ける上でも有利な立場にあるとみられてきた国有企業でも、問題は広がっている遠洋集団は一部オフショア債の支払い延期を求め、緑地控股集団も部分償還を期限までに履行できなかったからだ。

HSBCのアナリストチームは、碧桂園の利息未払いは不動産セクターの株式や社債全体の下落を引き起こし、影響が一段と波及するのではないかとの懸念をもたらしたと指摘した。

同時に「これが住宅市場支援の政策パッケージ実行を加速させる可能性にも注意したい」と述べた。

中国共産党政治局常務委員会は7月下旬、不動産政策を適宜適切に修正していくと表明。「住宅はあくまで居住用であって投機対象ではない」とのこれまで頻繁に使用してきた言い回しを避けたことから、追加的な刺激策が登場するとの観測が強まった。

<遠い夜明け>

碧桂園は8日の声明で、住宅販売状況の悪化と借り換えの難しさ、資金調達面でのさまざな規制を受けた手元流動性の減少や周期的な流動性ひっ迫を理由として「夜明けを目にするのは難しい」と、悲観的な姿勢を示した。

一部の市場参加者からは、碧桂園が今回の利払いを猶予期間中に履行できるとの期待も出ているが、同社にはこの先にも大規模な社債償還・利払いというハードルが待ち構えている。

9月だけでも58億元(8億0472万ドル)のオンショア債償還と、4800万元相当の利払いなどが予定されている。JPモルガンによると、オフショア債に関しても5800万ドル相当の利払いが控える。

もっとも複数の業界幹部は、既に業界向けの銀行融資が絞られ、流動性も非常に引き締まっているので、碧桂園がデフォルトに陥ってもセクター全体に及ぼす影響は限られるとの見方を示した。

ただ、幹部の1人は、住宅購入者が一段と民間不動産開発会社を敬遠するようになる可能性を心配している。

また、地方政府はこれらの企業が売却した物件を完成させられるよう、新規開発のための資金調達を一段と制限するかもしれないとの懸念も示した。

ロイターは先週、一部の都市の当局が、エスクロー口座にある物件販売によって得た資金を業者が引き出すのをより制限する措置を講じたと報じた。これにより、不動産開発会社の資金繰りがさらにひっ迫するリスクが高まりつつある。

住宅販売が再び活発化することこそが、業界の事業環境改善にとって重要だ。しかし、買い手側のセンチメントは、不動産セクターと実体経済全般の先行きに対するさえない見方を反映し、過去最低水準に沈んでいる。

ショールームの客足はまばらで、8月と9月の販売も低調にとどまると予想される。

ある政策アドバイザーは「過剰供給と在庫があり、そうした在庫を消化する必要がある。人口構造が変化し、パンデミック後には人々が住宅購入に消極的な以上、それは難しい」と明かす。

モルガン・スタンレーのアナリスト、スティーブン・チャン氏は碧桂園について、消費者心理の冷え込みや、比較的人口の少ない中小都市での事業の割合が大きい点を踏まえると、政策の後押しがあっても近いうちに販売が大きく上向く公算は小さいと述べた。

JPモルガンは、政府が不動産開発会社の流動性向上策を打ち出しても、なお碧桂園がデフォルトを起こすようなら「確実に生き残れる保証はない」ことが示されると指摘。「新たな大規模デフォルトを阻止するのに、果たして政府の支援だけで十分なのだろうか、という疑問が生まれる」と付け加えた。

どうなる混乱中国 経済失速の要因“不動産不況”の深刻度

「ゼロコロナ」政策の突然の終了が混乱を広げている中国。政策変更の背景にあるとみられるのが深刻な経済の停滞です。

1月17日に発表される2022年のGDP=国内総生産の伸び率は、中国政府が掲げたプラス5.5%前後という目標を下回ることが確実視される異例の状況です。

習近平指導部は経済の立て直しを急ぐ方針ですが、「ゼロコロナ」と並んで中国経済の失速を招いたのが不動産市場の低迷です。

ことしの世界経済のリスクともされる中国経済。その不動産市場で何が起きているのか解説します。

(中国総局 伊賀亮人 / 上海支局 道下航)

プレハブ住宅で過ごす冬…

「誰も工事をしていません」

こう話してくれた男性が暮らすのは、内陸部・河南省の鄭州にあるプレハブ住宅。

入居予定のマンションの建設が1年以上前から中断しているといいます。

人口1200万余りの鄭州は、中国の東西南北を結ぶ交通や物流の要衝ですが、国内でも不動産の問題が最も深刻な状況だと言われています。

男性はもともとマンションの建設予定地に住んでいました。部屋の提供を受けることを条件に立ち退きに応じたのに、入居のめどは立っていません。やむをえず建設現場の前に仮設の家を建てて暮らしています。

「不動産業者は工事をするお金がなく給料が払えないと聞いています。早く解決してほしい」

なぜ住宅建設は進まない?

住宅ローンを借りて買ったマイホームに住めない。中国ではそういう信じられない事態が社会を揺るがす問題に発展しています。

では、なぜマンション建設は止まったのか。大きな要因は不動産デベロッパーの資金繰りの悪化です。

中国のデベロッパーは、これまで金融機関からの借金や物件の購入者が完成前に支払った頭金を元手に次々と物件を開発して急速に事業を拡大してきました。

新型コロナウイルスの感染が最初に広まった2020年初めは打撃を受け、中国では景気を立て直すために金融緩和が実施されました。このため、大量のマネーが不動産市場に流入し、不動産の販売額は急回復。それに伴って住宅価格も高騰しました。

中国政府はこのバブルとも言える事態に断固とした対応を取りました。

同じ2020年半ばごろから「住宅は住むもので、投機のためのものではない」というかけ声のもと、不動産企業への融資や住宅ローンの融資を規制。

このため、巨額債務を抱え注目を浴びた不動産大手「恒大グループ」をはじめとして、資金不足からデフォルト=債務不履行に陥る企業が相次いだのです。

「ゼロコロナ」でも打撃

こうした状況に追い打ちをかけたのが、「ゼロコロナ」政策です。厳しい行動制限でモデルルームに足を運ぶ人が減り、先行きに不安が広がったことで買い控えが進みました。

そして建設中の物件の工事は次々と停止に追い込まれたのです。

話を聞かせてくれたデベロッパーもいます。

閑散としたモデルルームで取材に応じた販売担当の男性は「販売状況は本当に苦しいです。工事が遅れて契約違反だと怒る購入者もいて大変です」と意気消沈した面持ちで話していました。

さらに買ったのに住宅に住めないため、2022年半ばには住宅ローンの支払い拒否運動も各地で起きました。住宅を買っても手に入らないという不安で販売がさらに落ちるという悪循環につながったのです。

全国の不動産販売額は2022年1月から11月までの累計では前年同期比で実にマイナス26.6%。

中国の不動産は、関連産業も含めるとGDP全体の2割から3割程度を占めると試算されるだけに景気全体の足を大きく引っ張る形になっています。

ゼロコロナによる消費の低迷なども響き、17日に発表される2022年のGDPは、政府目標のプラス5.5%前後を大きく下回る3%前後に落ち込むという異例の事態が予想されています。

そうなれば、新型コロナの感染の影響が最初に広がった2020年以来の低い水準です。

規制から景気刺激へ転換も…

規制を強めてきた中国政府は一転して、この「不動産不況」とも言われる状況への対策を進めています。

中央銀行は2022年から住宅ローンの基準となる実質的な政策金利や、住宅を購入する際の頭金の比率を引き下げました。

デベロッパーに対しては資金繰りを支えるため融資の返済期限の延長や社債発行への支援なども打ち出しデベロッパーへの規制を一部修正する姿勢も見せています。

さらに地域によっては、頭金を現金で支払う代わりにニンニクなど農作物でも払えるといったデベロッパーのキャンペーンまで登場。まさにあの手この手で販売を上向かせようと躍起になっているのです。

中でも、政府が力を入れているのがマンション建設の再開です。地方政府の傘下にある国有企業を使って基金を設立して、そこから資金を注入して工事を完了させる対応策などが進められています。

しかし、中国で研究する専門家は肝心の住宅の引き渡しまでには時間を要すると指摘します。

西村教授
「地方政府が中心になってデベロッパーの救済に動いてはいるが、今進められているのは国有企業や金融機関からも資金を集める仕組みだ。景気も良くない中で資金も集まりにくく資金が注入されるには相当時間がかかるだろう。人々の不安を鎮めるための一時的な火消し効果はあったと思うが実際にどこまで機能するかはわからない」

不動産低迷の裏で新たなリスク 地方政府の「財政破綻はたん」

さらに「不動産不況」の裏で新たなリスクへの懸念も強まっています。

それは、地方政府の財政不安です。中国では都市部の土地は国家が所有するとされています。

地方政府は、その土地を使用して不動産開発を進める権利をデベロッパーに売却し、その収入を重要な財源としてきました。

ところが今、不動産販売が落ち込んでいることで、地方政府が土地の使用権を売って得られる「土地使用権譲渡収入」が急速に悪化しているのです。

2022年1月から11月までの累計で前年同期比で24.4%の大幅な減収です。

そして、この収入は地方政府がインフラ整備などを進める際に発行する債券の返済などに充てられることになっています。

この債券の返済期限は2022年から2024年にかけて相次いで訪れる見込みです。収入が大幅に減った地方政府が債務不履行に陥る恐れが出ているのです。そうなれば、これまでのような公共サービスを提供できなくなるなど地域の人々の生活が混乱する可能性があります。

前出の西村教授の試算によると、2024年にかけて返済期限が訪れる債券の額は全国をあわせると少なくとも1兆4000億人民元以上(27兆円規模 )にも上るということです。

西村教授
「不動産収入が減る中でこのままだと債務の返済にあてる資金が足りなくなるのは明らかで、今後この問題が顕在化するのではないか。中には事実上の財政破綻はたんに陥る地方政府が出てくる懸念もあり、地方政府の財政問題は中国経済の最大のリスクになりうる」

新指導部のアキレス腱けんに?

中国では長年、地方政府が収入を増やすためにデベロッパーに開発を促し、デベロッパーは巨額の資金を借り入れてリスクを抱えながらも事業を展開。それに伴って関連産業が育ち雇用が生まれるという循環が続いてきました。

しかし今、その「不動産依存」のひずみが表面化しているのです。

中国国内では今のところ銀行がデベロッパーなど融資先の業績悪化に備える「貸倒引当金」の規模が十分にあるなどとして、すぐには金融危機につながらないという見方が根強くあります。

ただ、近く人口が減少に転じると予測される中国では不動産需要も減っていくと見込まれており、「依存」は限界を迎えているのは明らかです。リスクが膨らみ続ければ、はじけたときのショックもより大きなものになります。

今の不況をソフトランディングさせつつ過熱を防いで業界を健全化していけるか。中国の不動産市場の動向は異例の3期目に入った習近平指導部にとってのアキレス腱けんになる可能性が指摘されています。

危機が本格化すれば世界経済に与える影響も計り知れません。ことしの中国経済の動向を注視したいと思います。

中国が株式売り越さないよう一部投資基金に要求、相場低迷で-関係者

Bloomberg News によるストーリー •15 時間

(ブルームバーグ): 中国当局は今週、一部の投資基金に対し、株式を売り越さないよう求めた。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。本土株式相場は値下がりが目立っていた。

  非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、各証券取引所が一部の大手公募基金(公募投資信託)会社にいわゆる「窓口指導」を行い各営業日で本土株の売り越しを控えるよう求めた。この指示は各社の投資責任者を通じ、運用担当者に伝えられたという。

  証券監督管理委員会(証監会)と上海証取、深圳証取にコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。

  本土株のCSI300指数はここ8営業日のうち7日で下落。11日には2.3%安と昨年10月以来の下落率となっていた。不動産開発大手、碧桂園がデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがあり、影響の波及を巡る懸念が広がっている。

関連するビデオ: Reuters
中国の景気減速はどこまで続く?カギを握る「家計の消費」(字幕・16日)

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  過去を振り返ると、窓口指導による相場の下支え効果は乏しい。当局は昨年9月にも類似の指導を行ったが、CSI300指数はその後の数週間で約10%下落し、3年超ぶりの安値を付けていた。

原題:China Asks Some Funds to Avoid Net Equity Sales as Markets Sink(抜粋)

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「中国版リーマンショック」に発展か…人民元、16年ぶり安値

8/17(木) 9:36配信

(写真:朝鮮日報日本語版)

 中国の不動産景気低迷懸念を受け、アジア各地の株式市場が16日、軒並み下落した。日経平均と香港ハンセン指数はそれぞれ1.5%、1.4%下落し、中国上海総合指数も0.8%下げた。これまで電池、超伝導体関連銘柄で過熱した韓国株も韓国総合株価指数(KOSPI)とコスダック指数がそれぞれ1.8%、2.6%下落した。 【写真】北京市内の建設現場、権利保護を訴えるマンション購入者のテント

 前日発表された米国の7月小売売上高が前月比0.7%増加し、市場予測(0.4%増)を上回ったことも株式市場には悪材料となった。米国経済が依然として堅調で、米国の金利が高止まりしかねないとの観測が強まったからだ。ニューヨーク証券市場のダウ平均とナスダック指数など主要株価指数はいずれも1%以上下落した。  中国不動産大手の碧桂園控股(カントリー・ガーデン・ホールディングス)や遠洋集団などのデフォルト(債務不履行)危機が金融界に拡大し、中国版リーマンショック」が起きる懸念も示されている。ブルームバーグは同日、110兆ウォン(約12兆円)以上の資産を運用する中国最大の信託会社、中龍国際信託が先月下旬以降、信託商品10種類以上の支払いを延期したと報じた。同社は今年満期となる270種類の高収益商品(395億元=7920億円規模)を運用している。  今年5月に為替相場の防衛ラインである1ドル=7元を割り込んだ人民元は一段安となっている。16日のオンショア市場で人民元相場は1ドル=7.29元台で推移した。これは2008年1月18日(7.3015元)以来、約16年ぶりの安値水準だ。人民元は11日以後、対ドルで毎日0.2~0.3%下落している。ウォン、円も対ドルで下落している。  外国人が中国株を処分する「セルチャイナ」の動きも見られる。ゴールドマンサックスは「グローバルヘッジファンドが最近中国株を大挙して売却した。直近10日間、中国株の売り越し規模が昨年10月以降最大で推移している」と指摘した。  中国人民銀行(中央銀行)は15日、市中銀行向けに1年間の短期資金を融通する場合の金利を従来の年2.65%から年2.50%に引き下げた。16日には2970億元の流動性を供給したものの、金融市場の不安を抑えることはできなかった。  JPモルガンチェースは16日、中国の今年の経済成長率予測値を従来の6.4%から4.8%に引き下げるなど、中国経済に対する大手投資銀行の評価も悲観的になっている。米経済メディアのバロンズは「中国当局が利下げや景気テコ入れを通じた流動性供給を実施しても、直面するさまざまな問題点があるため、約10年前の高速成長を取り戻す可能性は薄い」と予想した。 ユ・ソヨン記者

中国経済のひどいデータが相次ぎ世界の注目集める―仏メディア

Record China によるストーリー •

15日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、中国経済の回復が思うように進まない状況を示す統計データが次々発表され、世界の注目を集めていると報じた。写真は上海駅。 © Record China

2023年8月15日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国経済の回復が思うように進まない状況を示す統計データが次々発表され、世界の注目を集めていると報じた。

記事は、昨年末に「ゼロコロナ」政策を撤廃した中国経済が今年第1四半期に力強い回復を見せたものの長続きせず、その後は市場の予測を何度も下回る悪い統計指標の発表が続いていると紹介。中国国家統計局が7月中旬に発表した数字によると、今年第2四半期(4〜6月)の経済成長率は前年同期比6.3%と市場予測の7.1%を大きく下回ったほか、若者(16〜24歳)の失業率も6月に21%を超えたと伝えた。

また、同局が8月15日に発表した新たな統計では、今年7月の消費財小売売上高が前年同月比2.5%増となり、「ゼロコロナ」政策下でロックダウンが相次いだ昨年同月からの伸びとしては非常に低い上、多くのアナリストが予想した3.1%増をも下回ったと指摘。市民向けの融資総額は09年以来の低水準に落ち込むなど消費の冷え込みも浮き彫りになったほか、7月の全国都市部全体の失業率が5.3%に上昇し、16〜24歳の若者の失業率調査は公表が停止される事態に至ったとしている。

さらに、不動産業の冷え込みも続いており、2年前から債務危機に陥っている恒大集団は7月中旬、過去2年間の純損失が8000億人民元(約16兆円)を超え、負債総額は2兆4000億元(約48兆円)に達したと発表したほか、もう一つの中国不動産大手・碧桂園も経営危機が取り沙汰されていると紹介。不動産産業とその関連産業は、中国の国民総生産のほぼ30%を占めており、2大不動産グループが天文学的な損失を被ったことで、不動産業界全体が低迷に追い込まれ、経済全体に計り知れない影響を与えることは想像に難くないと伝えた。

このほか、中国経済の重要なエンジンである輸出貿易も国際市場の需要低迷により失速し、中国国内の投資環境が悪化していることで中国への海外直接投資が過去20年間で最低水準にまで落ち込んでいるとも指摘。中国経済の低迷はもはや中央銀行の金利引き下げだけで挽回することは不可能であり、大規模な経済活性化策を打ち出す必要があるとの認識が広がっているとした。

記事は「経済成長の局面にあった09年、中国は4兆元を投じる計画を打ち出し、景気の下向き圧力を落ち着かせた一方で生産力の過剰を招き、現在の不動産危機の種をまいた。経済成長が失速し、支柱産業だった不動産業界は危機に次ぐ危機に直面する中、中国政府は対策を講じる気がないのか、それとも講じることができないのか」と結んでいる。(翻訳・編集/川尻)

中国の碧桂園 、社債償還巡る「多大な不確実性」について警告

Foster Wong によるストーリー •13 時間

(ブルームバーグ): 経営難に陥っている中国の不動産開発業者、碧桂園は16日、社債の償還に「多大な不確実性」があると警告した。また、一部の人民元建て債は取引停止が続く見通しだとも明らかにした。

  上海証券取引所への届け出資料によれば、同社が抱えるプロジェクトは同業の中国恒大集団の4倍ほどに上り、碧桂園の資金繰り悪化の影響は中国恒大より深刻かもしれない。

  一時は国内最大の建設業者だった碧桂園は、今月に未納となったドル建て債の利払いを30日間の猶予期間内に行わなければ、デフォルト(債務不履行)に陥る。この危機は同社債をさらに窮地に追い込み、中国の金融市場全体に重くのしかかっている。

  碧桂園は今週初め、同社とその子会社が発行した11銘柄のオンショア債の取引を停止した。9月2日満期の39億元(約780億円)の社債の償還を延期する案について投資家に打診していると、事情に詳しい関係者が今週初めに述べた。

原題:Country Garden Warns on ‘Major Uncertainties’ in Bond Payments(抜粋)

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中国の経済問題は政策選択の結果、米と世界経済に逆風-米財務副長官

Christopher Condon によるストーリー •1 時間

(ブルームバーグ): アデエモ米財務副長官は16日、中国の経済問題米国と世界経済にとって逆風であることが証明されつつあり、こうした中国の状況は自らの政策選択が招いた結果だと述べた。

  ブルームバーグテレビジョンとのインタビューでアデエモ氏は、「米経済が世界経済の成長エンジンであることは間違いない」とした上で、米経済成長は「われわれが行った政策選択」によるもので、「例えばインフレ抑制法(IRA)は米国で製造業ブームを導いている」と述べた。

Department Of Justice And Treasury Announce Cryptocurrency Enforcement Action© Photographer: Al Drago/Bloomberg

  中国については、同国が「一連の異なる決定」を下し、今では「米経済だけでなく世界経済にとっても逆風」だと指摘。米国は「われわれの国内での政策選択ゆえに、こうした状況への対応で世界のどの国・地域よりも準備が整っている。米国ではインフレが鈍化する一方で、経済が成長し、雇用が創出されている」と語った。

  中国の経済的苦境は同国政府の責任だとした点で、アデエモ氏は14日のイエレン財務長官発言より一歩踏み込んだ形だ。イエレン氏は中国の問題が米国にとって「リスク要因」だと語っていた。

関連するビデオ: Reuters中国の景気減速はどこまで続く?カギを握る「家計の消費」(字幕・16日)

原題:China Is Headwind for US, Global Economy, Treasury Official Says(抜粋)

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参考文献・参考資料

中国が株式売り越さないよう一部投資基金に要求、相場低迷で-関係者 (msn.com)

中国恒大集団が経営危機:時事ドットコム (jiji.com)

どうなる混乱中国 経済失速の要因“不動産不況”の深刻度 | NHK

碧桂園控股が社債償還に「重大な不確実性」と警告 S&Pはデフォルトリスクを指摘 - 2023年08月17日07:45|為替ニュース|みんかぶ (minkabu.jp)

中国不動産「碧桂園」赤字1兆円…社債利払いできず、デフォルトなら恒大集団より影響深刻か (msn.com)

中国経済の新たなリスク、碧桂園19%安-オンショア社債取引停止 - Bloomberg

中国の不動産市況悪化、新築住宅価格が7割の都市で下落…不動産大手にデフォルトの可能性も (msn.com)

焦点:中国不動産大手の利払い不能、政府支援でも危機連鎖のリスク|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)

「中国版リーマンショック」に発展か…人民元、16年ぶり安値(朝鮮日報日本語版) - Yahoo!ニュース

リーマン・ショック - Wikipedia

中国経済のひどいデータが相次ぎ世界の注目集める―仏メディア (msn.com)

中国の碧桂園 、社債償還巡る「多大な不確実性」について警告 (msn.com)

中国の経済問題は政策選択の結果、米と世界経済に逆風-米財務副長官 (msn.com)

中国恒大集団、NYで連邦破産法15条の適用申請 (msn.com)

リーマン・ショック - Wikipedia

「恒大ショック」再び、中国不動産大手の経営危機 約1兆円の赤字、迫る「碧桂園」の流動性リスク (msn.com)

胡錦濤 - Wikipedia

オフショア市場 - Wikipedia

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