政治講座ⅴ1123「米国の関税」
関税は自国企業の保護政策としては、最適であるが、日常必需品で自国で生産能力が乏しい産業品にまで関税を課すと苦しむのは自国民であろう。
その辺の自国民への配慮をしての関税であろうか。
数年前にハワイに旅行したが、肌感覚で日本の物価の3倍から4倍の値段であった。米国の物価が高いのは中国を生産拠点にしている企業が多く、中国からのデカップリングが米国の物価高を招いているとも考えられるのである。政策転換の痛みであろうか。
米国の関税政策は多分失敗すると思われる。米国は安い労働力を求めて中国へ進出し、自国では産業空洞化を起こした。今度は自国に企業誘致に必死である。
劇薬に等しい「関税」という処方箋を使わざるを得ないところに米国の苦悩がある。「関税」に対する報復外交を受ける可能性が否定できない。さて、世界貿易経済は秩序を取り戻せるのであろうか。今回は「米国の関税」に関するホワイトハウス報道官の報道記事を紹介する。
皇紀2685年2月2日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
報道記事紹介
「2月1日から関税」対カナダ、メキシコ、中国も ホワイトハウス報道官
TBS NEWS DIG_Microsoft によるストーリー
アメリカのホワイトハウスの報道官はメキシコとカナダに対して2月1日から25%の関税を課す方針に変わりはないという姿勢を示しました。
ホワイトハウス レビット報道官
「トランプ大統領が記者の質問に答えた際に述べているが、2月1日からカナダとメキシコに関税を課す方針は変わっていない」
ホワイトハウスのレビット報道官はこのように述べたうえで、中国に対しても2月1日から10%の追加関税を課す考えだと説明しました。
トランプ大統領はメキシコとカナダ、中国に対して不法移民や合成麻薬の流入を理由に2月1日から関税を課すと表明していて、実際に発動に踏み切るのか注目されています。
カナダ・メキシコ25%関税、中国に10%追加 1日実行 米報道官
朝日新聞社 によるストーリー
米ホワイトハウスのレビット報道官は1月31日、カナダとメキシコに25%の関税を2月1日にかけると明言した。中国にも10%の追加関税を同日から課す。合成麻薬フェンタニルが中国からカナダ、メキシコを経由して米国に流入していることを理由に挙げた。詳細は1日に公開する。
レビット氏は「大統領はあす、関税を実行する」と述べ、2月1日の関税発動はトランプ大統領の強い意向であることを強調した。ロイター通信は1月31日、発動は3月1日だとする複数の関係者の発言を報じていたが、レビット氏は「その報道は誤っている」と明確に否定した。
レビット氏は一方で、トランプ氏がいったん発動した関税をいつでも止めることができると指摘。「その決定は大統領に委ねられる」と語った。トランプ氏はカナダ産の原油を関税の対象外とすることを検討しているが、その点は明言を避けた。
トランプ氏は1月30日、記者団に対して、カナダやメキシコに対して2月1日の関税発動を強く示唆していた。フェンタニルの問題に加え、両国に対して米国が抱える貿易赤字も問題視していた。中国に対しても貿易上の制裁の実行を予告していた。
メキシコ・加・中、関税阻止できず 2月1日発動へ=トランプ氏
Reuters によるストーリー
Jarrett Renshaw
[ワシントン 31日 ロイター] - トランプ米大統領は31日、メキシコとカナダからの輸入品に25%、中国からの輸入品に10%の関税を課す方針を改めて示し、これら3カ国が関税を阻止することはできないと述べた。
トランプ氏は、これらの国が合成麻薬「フェンタニル」や移民の米国への流入を止めなければ、2月1日から関税を課すと繰り返し警告してきた。
トランプ氏は記者団に対し、関税により消費者にコスト上昇分が転嫁される可能性を理解していると述べ、自身の行動が短期的に混乱を引き起こす可能性があることを認めた。
3カ国への関税導入を延期する可能性はあるかとの質問には「現時点ではない」と答え、関税を巡る警告が交渉の手段になっているとの見方を一蹴。「われわれは3カ国全てに対し大きな(貿易)赤字を抱えている」と語った。
これに先立ち、ホワイトハウスのレビット報道官は、メキシコとカナダからの輸入品に対する25%、中国への10%の関税をいずれも2月1日に発動すると改めて表明した。「3月1日に延期される」という報道は誤りと述べた。
レビット報道官は記者会見で、関税措置は2月1日に発表され、即時発効すると言明した。
ロイターは先に、関係筋3人の情報として、トランプ政権が関税の発動を3月1日まで延期し、特定の輸入品に対する免除手続きを提示する可能性があると報じていた。
レビット報道官は記者会見でこの報道を「誤報」とした上で、免除に関する質問に対しては「最新情報や説明はない」と応じた。
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